NYマーケットダイジェスト・8日 株安・金利低下・円高(2)

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落。2月米雇用統計は雇用の伸びが予想を上回った一方、賃金の伸びが予想を下回ったことから、FRBによる早期利下げが意識されて買いが先行した。ただ、構成銘柄ではないものの、これまで相場上昇をけん引してきたエヌビディアが上場来高値を付けた後に5%超急落すると投資家心理が悪化。他の半導体関連株にも売りが波及し、相場全体を押し下げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに反落。上昇して始まったものの、半導体株を中心に利益確定売りが優勢になると失速した。決算内容が嫌気されたブロードコムの下げがきつかった。

・米国債券相場で長期ゾーンは小幅ながら4日続伸。2月米雇用統計では雇用者数が予想を上回った一方、賃金の伸びが予想を下回ったことから、FRBによる早期利下げが意識され買いが入った。ただ、足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが出ると伸び悩んだ。

・原油先物相場は続落。国際エネルギー機関(IEA)の石油市場担当者が今年は需要の伸びが鈍化する一方で、南北アメリカからの供給増によって供給は比較的潤沢になるとの見通しを示すと、石油需給の緩みを意識した売りが出た。

・金先物相場は7日続伸。6日連続で史上最高値を更新した。2月米雇用統計が弱い内容となり、米金利低下が進むと金利がつかない資産である金の投資妙味につながった。一時は2203.00ドルまで上値を伸ばす場面もあったが、その後は米長期金利が上昇に転じたほか、高値警戒感なども意識されたことで伸び悩んだ。

(中村)
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