ニューヨーク外国為替市場概況・12日 ドル円、反発

 12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は147.21円と前営業日NY終値(146.61円)と比べて60銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.96%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。前週末の高値147.82円を上抜けて一時148.22円と2日以来の高値を付けた。市場では「円キャリー取引の急激な巻き戻しが一服した状態が続いている」との声が聞かれた。
 ただ、米10年債利回りが低下に転じるとドル円にも売りが出たため伸び悩んだ。「イランは24時間以内にイスラエルを攻撃する可能性がある」の一部報道が伝わると、中東情勢を巡る懸念から米10年債利回りが3.89%台まで低下。ドル円は一時147.05円付近まで下押しした。高く始まったダウ平均が下げに転じたことも相場の重し。

 ユーロドルは小幅上昇。終値は1.0931ドルと前営業日NY終値(1.0917ドル)と比べて0.0014ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利が低下に転じたことでユーロ買い・ドル売りがじわりと強まると、0時過ぎに一時1.0939ドルと日通し高値を付けた。ただ、本日は主要な米経済指標の発表などもなく手掛かり材料に欠けたことから、相場は大きな方向感が出なかった。今日の安値はアジア時間に付けた1.0910ドルで値幅は0.0029ドル程度だった。
 今週は7月の米消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)、小売売上高などインフレや個人消費の動向を示す米重要指標の発表が予定されており、様子見ムードが広がった。市場では「世界の中央銀行総裁らが集うジャクソンホール会議を来週22-24日に控えて投資家の様子見姿勢が強い」との指摘もあった。

 ユーロ円は反発。終値は160.91円と前営業日NY終値(160.00円)と比べて91銭程度のユーロ高水準。22時30分過ぎに一時161.95円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後は次第に上値が重くなり4時30分過ぎに160.74円付近まで下押しした。ドル円につれた動きとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:146.47円 - 148.22円
ユーロドル:1.0910ドル - 1.0939ドル
ユーロ円:159.79円 - 161.95円

(中村)
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