NYマーケットダイジェスト・9日 株まちまち・金利横ばい・ドル下げ渋り

(9日終値)
ドル・円相場:1ドル=145.37円(前営業日比▲0.54円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.53円(▲0.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1250ドル(△0.0022ドル)
ダウ工業株30種平均:41249.38ドル(▲119.07ドル)
ナスダック総合株価指数:17928.92(△0.78)
10年物米国債利回り:4.38%(横ばい)
WTI原油先物6月限:1バレル=61.02ドル(△1.11ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=3344.0ドル(△38.0ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。アジア時間に一時146.19円と4月10日以来約1カ月ぶりの高値を付けたあとだけに、海外市場では週末を控えたポジション調整目的の売りが出た。トランプ米大統領が「中国に対しては80%の関税が適切」と発言したことや、米10年債利回りが4.34%台まで低下したことも相場の重しとなり、23時30分前に一時144.83円と日通し安値を更新した。
 ただ、売りはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。米10年債利回りが4.38%台まで上昇したことも相場を下支えし、5時30分過ぎには145.38円付近まで下値を切り上げた。市場では「日銀の早期利上げ観測は後退している一方、米早期利下げ観測は後退しており、円売り・ドル買いが出やすい地合いだ」との声も聞かれた。

・ユーロドルは3日ぶりに反発。米長期金利の低下を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.1293ドルと日通し高値を付けたものの、米長期金利が上昇に転じると伸び悩んだ。取引終了間際には1.1247ドル付近まで下押しした。

・ユーロ円は3日ぶりに反落。アジア市場では一時163.94円まで値を上げたものの、欧州市場では163.16円まで下落した。ただ、NY市場に限ればもみ合いの展開に。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落。米関税を巡る協議が進展するとの期待から買いが先行したものの、10日から始まる米中貿易協議を前に持ち高調整目的の売りが出ると下げに転じた。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら3日続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは横ばい。10日から始まる米中貿易協議を前に様子見ムードが強く、相場は方向感に乏しい展開となった。

・原油先物相場は続伸。週末に予定されている米中通商交渉で両国間の摩擦が緩和し、エネルギー需要が高まるとの期待感が引き続き下値を支えた。また、ドルがほぼ全面安となったことで、ドルで取引される原油先物は割安感からも買いが集まった。

・金先物相場は3日ぶりに反発。週末に予定されている米中通商交渉への期待感から、過度なリスク選好の動きが和らぎ金先物は弱含む場面があった。ただ、週末を前に為替市場でドル高の調整が入り、ドル売りが進むとドルで取引される金先物は割安感から3日ぶりに反発して引けた。

(中村)
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