欧州マーケットダイジェスト・15日 株高・金利低下・ユーロ安

(15日終値:16日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=145.75円(15日15時時点比▲0.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.82円(▲0.58円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1171ドル(▲0.0022ドル)
FTSE100種総合株価指数:8633.75(前営業日比△48.74)
ドイツ株式指数(DAX):23695.59(前営業日比△168.58)
10年物英国債利回り:4.660%(▲0.053%)
10年物独国債利回り:2.622%(▲0.077%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月独卸売物価指数(WPI)
(前月比)   ▲0.1%     ▲0.2%
3月英国内総生産(GDP)
(前月比)    0.2%      0.5%
1-3月期英GDP速報値
(前期比)    0.7%      0.1%
(前年同期比)  1.3%      1.5%
3月英鉱工業生産
(前月比)   ▲0.7%     1.7%・改
(前年同月比) ▲0.7%     0.4%・改
3月英製造業生産指数
(前月比)   ▲0.8%     2.4%・改
3月英商品貿易収支
   198.69億ポンドの赤字 209.64億ポンドの赤字・改
3月英貿易収支
    36.96億ポンドの赤字 48.56億ポンドの赤字・改
4月仏消費者物価指数(CPI)改定値
(前月比)    0.6%       0.5%
(前年同月比)  0.8%       0.8%
1-3月期ユーロ圏域内総生産(GDP)改定値
(前期比)    0.3%       0.4%
(前年比)    1.2%       1.2%
3月ユーロ圏鉱工業生産
(前月比)    2.6%       1.1%
(前年比)    3.6%      1.0%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は一進一退。欧州勢が本格参入すると円買い・ドル売りが進行。前日の安値145.61円を下抜けると目先のストップロスを巻き込みながら一時145.49円まで値を下げた。来週予定されている日米貿易交渉での円安是正議論への思惑も相場の重し。なお、米関税措置を巡る3回目の日米交渉に向けて、赤沢経済再生相は来週後半にも訪米する方向で調整していると伝わった。
 NY市場に入ると、売買が交錯した。5月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や4月米小売売上高が予想を上回ると一時146.25円付近まで値を上げたものの、すぐに失速。4月米卸売物価指数(PPI)が予想より弱い結果となり、米長期金利が低下したことが相場の重し。23時過ぎに一時145.42円と日通し安値を更新した。
 ただ、一目均衡表転換線が位置する145.51円がサポートとして意識されると146円台前半まで持ち直すなど、相場は大きな方向感が出なかった。

・ユーロドルは頭が重かった。市場の関心が高い米関税政策に関する目新しい材料が出ていないこともあり、しばらくは狭い範囲でのもみ合いが続いた。NY市場に入ると、4月米PPIや4月米鉱工業生産が予想より弱い内容だったことが伝わり一時1.1224ドル付近まで値を上げたものの、日本時間夕刻に付けた日通し高値1.1228ドルが目先レジスタンスとして働くと失速した。2時30分過ぎには一時1.1170ドルと日通し安値を更新した。

・ユーロ円は軟調。日米交渉での円安是正議論への思惑から円買い・ユーロ売りが先行。安く始まった米国株相場が持ち直したことも支えにならず、ユーロドルのさえない動きが相場の重しにとなった。1時30分前に一時162.75円と日通し安値を更新した。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反発し、4月1日以来約1カ月半ぶりの高値で取引を終えた。売り先行で始まったものの、1-3月期英GDP速報値が予想を上回ったことなどが好感されると徐々に買い戻しが優勢となり上げに転じた。ナショナル・グリッドやSSEなど公共事業株が買われたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は反発し、史上最高値を更新した。続落して始まったものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり上げに転じた。個別ではラインメタル(5.65%高)やバイエル(3.13%高)、シーメンス・エナジー(2.92%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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