NY為替見通し=ドル円、トランプ米大統領の演説に注目

 本日のNY市場ではドルの動意につながりそうな米経済指標は乏しく、トランプ米大統領のダボス演説に注目が集まっている。

 トランプ米大統領は2020年以来、6年ぶりにスイスのダボスで開催されている世界経済フォーラム(WEF)年次総会に出席する。例年は環境問題などが主な議題となってきたが、トランプ大統領の強硬な振る舞いで地政学リスクや世界経済などが課題に移りそうだ。トランプ米大統領はデンマーク自治領のグリーンランド領有を目指し、反対の欧州8カ国に2月1日から「あらゆる製品」に10%の追加関税を課す方針を明らかにし、追加関税は6月1日から25%に引き上げると脅した。これに対し、欧州連合(EU)は報復措置を検討していると伝わっている。市場は欧米の関税戦争を警戒している。グリーンランド領有に向け、トランプ氏がどこまで踏み込む用意があるかが注目されるが、この年次総会で欧州の指導者と対峙することになるため、その動向が注視される。

 足もとでのドル円は158円を挟んでの上下と、方向感はやや鈍っている。日本当局の円安けん制の強化やトランプ米大統領の関税脅かし再開による「米国売り」の警戒感が上値を圧迫する一方で、高市政権の財政拡張を背景とした円売り圧力は根強く、依然として押し目買い意欲は高い。世界的に地政学リスクが高まりつつある中で、リスク回避のドル買いになるかそれともトランプ米大統領の暴走によるドル離れになるかを見極める必要があるが、足もとのドル円は引き続き円買い介入を警戒しつつ上方向を意識した動きになる可能性が高いとみている。

・想定レンジ上限
 ドル円、16日高値158.70円や14日高値(同2024年7月12日高値)159.45円が上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円、20日安値157.48円や日足一目均衡表・基準線156.99円が下値めど。

(金)
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