ロンドン為替見通し=欧州で複数の中銀が金融政策公表

 本日の欧州タイムでは、スイス国立銀行(中央銀行、SNB)、スウェーデン中銀、イングランド銀行(英中銀、BOE)、欧州中央銀行(ECB)などが金融政策を発表する予定だ。いずれも政策金利の据え置きが織り込まれ、無風通過する可能性があるものの、中東の地政学リスクで原油価格の上昇が続くことへの警戒感が高まっていることで、BOEやECBが年内に利上げに転じるとの見方も出ており、市場は当局者らの見解を見極めようとしている。ただ、今後のシナリオとして利上げ期待が高まるとしてもポジティブ利上げとは言えず、該当通貨の買いを後押しする大きな材料にはなりにくい。欧州の主要中銀も今回の会合では、昨日の米連邦準備制度理事会(FRB)やカナダ中銀(BOC)同様に中東情勢による原油高への懸念や不確実性を強調するにとどまるか。

 中東紛争の拡大への警戒感は払しょくされず、原油高・「有事のドル買い」の流れに変化はなく、ユーロは対ドルで軟調な動きが続きそうだ。対円では円安地合いが続いていることもあり、下値の堅い動きが続くと見込まれるが、節目の160円大台に迫っているドル円の動きが注目される。日銀は市場予想通りに金融政策の据え置きを決定し、円相場の反応は限られたが、この後の植田日銀総裁の会見が注目される。

 原油価格の高騰は、欧州経済に多岐にわたる影響を及ぼす。特に、エネルギー価格の上昇によるコスト増と景気への下押し圧力が懸念される。ドイツのケルン経済研究所(IW)の分析によると、原油価格が1バレル100ドルに上昇すると、ドイツのGDPは2026年に0.3%、27年に0.6%減少し、消費者物価は26年に0.8%、27年に1.0%上昇すると予測している。原油価格の上昇が消費者に転嫁されると物価が上昇し、家計の実質所得が減少することで個人消費が落ち込む。中東の地政学リスクが長期化すれば、欧州連合(EU)のロシアに対する経済制裁方針にも影響を与える可能性がある。

・想定レンジ上限
ユーロドルは18日高値1.1555ドル。 
ユーロ円は11日高値184.08円。

・想定レンジ下限
ユーロドルは13・16日安値1.1411ドル。
ユーロ円は16日安値181.87円。

(金)
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