ロンドン為替見通し=英欧の金利先高観の強まり、欧州通貨の支えとなるか

 本日のロンドン為替市場では、英欧中銀のタカ派転換を受けた欧州通貨買い・ドル売りの流れが続くか試される展開を想定。昨日の金融イベントを経て、短期金融市場は一気に金利先高観を織り込み始めた。アジア時間ではポンド、ユーロともに対ドルで昨日の上昇分を削ってきており、欧州勢参入後に買いが戻るかどうかが最初の焦点となる。

 イングランド銀行(英中銀、BOE)は昨日、政策金利を3.75%で据え置いたが、内容はタカ派色の強いものだった。利下げ支持と見られていた2人を含むMPC全9人が据え置きに賛成し、議事要旨ではエネルギー高によるインフレ上振れへの強い警戒感が示された。それまで利下げ時期を探っていた短期金融市場は一転して利上げを織り込み始め、6月会合での25bp以上の引き上げもあり得るとの見立てが広がっている。
 
 もっとも、金利先高観がそのままポンド高に直結するかは慎重にみる必要がある。長期金利の上昇はリーブス財務相の財政運営の余地を狭めるためだ。財政悪化懸念が意識されれば上値は追いづらくなり、金利見通しをめぐってポンドはしばらく不安定な動きを強いられるだろう。

 ECBも昨日の理事会で政策金利の据え置きを決定した。BOE同様、中東情勢による先行き不透明感を懸念材料として挙げ、ラガルド総裁は会見でインフレリスクの上振れに言及した。市場では早ければ6月の利上げ、その後も年内に追加引き上げとの見方が浮上している。ユーロも金利先高観を背景に下値は支えられやすいが、イラン情勢次第でリスク回避のドル買いが再燃すれば上値を抑えられる展開も想定される。

 金融政策への思惑が積み上がったとはいえ、それだけで相場の方向感が定まるわけではない。イラン情勢次第でリスク回避のドル買いが強まれば、金利サポートも色あせかねない。中東関連のヘッドラインをにらみながら一喜一憂する展開は今後も続き、欧州通貨の底堅さが本物かどうかはもう少し時間をかけて見極める必要がありそうだ。


想定レンジ上限
・ポンドドル、2月27日高値1.3508ドル
・ユーロドル、日足一目均衡表・基準線1.1648ドル

想定レンジ下限
・ポンドドル、13日安値1.3219ドル
・ユーロドル、ピボット・サポート1の1.1483ドル


(小針)
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