株式明日の戦略-AI関連が嫌われて4桁下落、目先は米ハイテク株の動向に一喜一憂か

 8日の日経平均は大幅に3日続落。終値は2563円安の64024円。先週末5日の米国市場では、強い5月雇用統計を受けて長期金利が上昇。ハイテク株が弱く、ナスダックが4%を超える下落となった。これを受けて600円超下げて始まると、場中も下値模索が続いた。

 寄り付きから66000円を下回り、すぐに下げ幅を4桁に広げて65000円や64000円の節目を下回った。10時台半ばには下げ幅を3100円超に拡大。63400円近辺でいったん切り返したものの、戻しても64000円近辺では改めての売りに押された。全面安ではなく、内需株やディフェンシブ株の一角には買いも入ったが、AI関連の下げの度合いが大きかった。終盤にも下げ幅を3100円超に広げる場面があったが、引けにかけては幾分値を戻した。

 東証プライムの売買代金は概算で11兆1000億円。業種別では保険、食料品、小売などが上昇した一方、非鉄金属、電気機器、ガラス・土石などが下落した。証券会社の新規カバレッジが入った東宝<9602.T>が急伸。半面、AI関連が総崩れとなる中、キオクシアホールディングス<285A.T>が安寄り後は下げ渋ったものの、8%台の下落となった。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり461/値下がり1073。地合いの悪い中で任天堂が逆行高。証券会社が目標株価を引き上げた住友ファーマや、決算および株主還元強化が好感されたカナモトが買いを集めた。イオン、神戸物産、良品計画など小売の一角が堅調。ジンズHDが良好な月次を受けて急伸した。

 一方、ナスダックの大幅安を嫌気して、ソフトバンクグループが6.1%安。アドバンテストや東京エレクトロンなど、半導体株に大きく売られる銘柄が多かった。電線大手の古河電工、住友電工、フジクラのほか、電子部品大手のTDKや村田製作所が大幅安。AI関連以外では、米国の長期金利上昇を受けて三井不動産や住友不動産など不動産株の一角が弱かった。

 日経平均は4桁の下落。米国で足元強かった銘柄が売られているだけに、早期に反転できるかどうかも米国株がカギを握るだろう。ナスダックが早々に下げ止まるのであれば、きょうの下げ分くらいは早々に戻しても不思議はない一方、下げ止まらなければ4桁安を何度も見るような展開も想定される。日経平均は25日線近辺で下げ渋ったが、TOPIXはきょうの下げで25日線を明確に下回っている。こういった動きを見ると、現時点ではAI関連から別のテーマに資金がシフトするというよりは、AI関連が一気に調整して切り返すシナリオの方がイメージしやすい。25日線近辺で踏みとどまったという点では、日経平均とソフトバンクグループのチャートの形状が似ている。この銘柄があす以降、どういう動きをするかに注目しておきたい。
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