ロンドン為替見通し=まずは内田副総裁会見を見極め、米イラン合意の持続性にも注目

 本日のロンドン為替市場では、日銀の政策決定と米イラン合意という二つの大きな材料を消化しながら、序盤はドル円を軸に神経質な値動きが続きそうだ。中東情勢に関連した報道ではユーロドルがより敏感に反応するだろう。なお、経済指標は独とユーロ圏の6月ZEW景況感指数が発表される程度だ。

 日銀は2日間開催した会合で、政策金利を0.75%から1.0%に引き上げることを決定。金利水準は、1995年以来の高さとなる。焦点はすでに、15時30分からの内田副総裁の記者会見に移っており、今後の利上げの道筋をどこまで示すかが問われる。

 ただし植田総裁が療養中で不在という状況下、会見のトーンは全体的に慎重なものにとどまるかもしれない。踏み込んだフォワードガイダンスを示せば円買いが強まる一方、「データ次第」といった守りの姿勢に終始すれば格好の円売り材料を提供することになりかねない。内田副総裁にとってメッセージの出し方は難しい局面だろう。

 米イラン両国が戦闘終結に向けた覚書に署名し、ホルムズ海峡の60日間無償開放が盛り込まれたことで、昨日の原油先物相場は3月以来の安値水準に下落した。インフレ懸念の後退はドル売りに作用しやすく、日銀の利上げと相まって円の支援材料となり得る。ただ、バンス副大統領が「約1.5ページの大まかな文書」と認めるように、合意の詳細はなお不透明。

 一方、イスラエルは「合意は我々を拘束しない」と猛反発し、レバノンでの戦闘は続いている。核問題や代理勢力への対応は今後の交渉に持ち越されており、イスラエルが局面を乱すような動きに出れば、楽観論が一気に萎む可能性は排除できない。

 なお、主要7カ国首脳会議(G7サミット)は、仏エビアンで最終日を迎える。ホルムズ海峡の開放に向けた機雷除去への協力が議題に上り、英仏独伊4カ国は商船の安全確保と機雷除去活動への関与を表明した。イラン攻撃を巡って亀裂が生じていた米欧関係の修復が図られる場となっており、協調姿勢が鮮明になればユーロの印象も良くなりやすい。ただ、北大西洋条約機構(NATO)の負担分担を巡る溝は深く、結束を演出する場面があっても実態が伴うかどうかは別問題だろう。

想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・基準線1.1644ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、11日安値1.1503ドル


(小針)
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