ロンドン為替見通し=ポンド、英インフレ指標に注目 FOMCを前に全体的には様子見ムード

 本日のロンドン為替市場でポンドはまず、欧州序盤の5月英消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。ユーロは原油下落の恩恵を受けつつも、相場全体の焦点は徐々に今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)に移っていくだろう。

 5月英CPIは前年比3.0%(前回2.8%)、コアは2.7%(同2.5%)への加速が予想されている。4月の低下は前年のベース効果による一時的なものとの見方が強く、市場も再加速をある程度織り込んでいる。ただし予想を上回る結果となれば、明日結果が発表される「英中銀金融政策委員会(MPC)がタカ派寄りに傾く」との思惑を呼びやすい。政策金利の据え置き自体はほぼ確実視されているが、インフレの上振れが続けば先行きの利上げ観測を強め、ポンドの下値を支える展開が考えられる。なお、MPC委員による投票は本日行われる。

 ユーロは18時に5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比3.2%、コア2.5%)が発表される。速報値から修正されることは滅多になく、相場を大きく動かす材料にはなりにくい。ただ、インフレの高止まりを改めて確認する機会にはなる。ほか、シムカス・リトアニア中銀総裁とスレイペン・オランダ中銀総裁の講演も予定されている。7月の欧州中央銀行(ECB)理事会での据え置きが規定路線とみられるなか、9月への追加利上げ観測がじわりと高まっている。当局者発言が観測を強める内容となれば、ユーロの下値を支える一因にはなりそうだ。

 今晩は、ウォーシュ新米連邦準備理事会(FRB)議長にとって初のFOMCが控えている。政策金利の据え置きがコンセンサスであり、市場の関心は決定内容よりも会見でのガイダンスに集まるだろう。FOMCの結果公表はロンドンでは19時であり、ロンドン午後になれば積極的なポジション形成を手控える動きが広がりやすいか。なお原油下落によるインフレ懸念の後退がドル売り圧力につながる場面もあり得るが、ウォーシュ議長が引き締め的なスタンスを印象づければ、ドル買いが盛り返す可能性もある。

想定レンジ上限
・ポンドドル、5月25日高値1.3509ドル
・ユーロドル、5月29日高値1.1686ドル

想定レンジ下限
・ポンドドル、11日安値1.3325ドル
・ユーロドル、12日安値1.1557ドル


(小針)
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