東京為替見通し=ドル円、イラン情勢に関する報道や円買い介入の可能性に要警戒か

【※タイトルの表記を一部修正します。】

 19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、ジューンティーンスの祝日で休場だったことから閑散取引の中、161円台前半での狭いレンジ取引に終始した。ユーロドルは、米政府高官の話として「イスラエルと親イラン組織ヒズボラは停戦で合意」との報道が伝わり、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル売りのフローも観測されたことで一時1.1481ドルまで強含んで日通し高値を更新した。ユーロ円も、ユーロドルの上昇に連れて185.14円まで買い戻された。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、イラン情勢に関するヘッドラインや本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒していく展開となる。

 イランと米国の暫定的停戦合意に関しては、先週末に予定されていたスイスでの「イスラマバード覚書」への正式な調印式は中止となり、イスラム革命防衛隊は、イスラエルのレバノン攻撃に反発してホルムズ海峡の再封鎖を宣言した。
 さらに、イランのモフベル最高指導者顧問は、レバノンを含む「全ての戦線」での停戦という覚書の第1項を米国が履行していないと非難している。

 一方、最終合意に向けた米とイランの数日間の協議が、21日からスイス中部ビュルゲンシュトックで開催された。
 米国側の交渉団は、バンス米副大統領、ウィットコフ中東担当特使、トランプ氏の娘婿のクシュナー氏、イラン側は、首席交渉官のガリバフ国会議長、アラグチ外相などと報じられている。
 また、トランプ米大統領は、21日に、イランがレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの戦闘をやめさせなければ、イランとの戦争を再開すると警告しており、関連ヘッドラインを注視していきたい。

 ドル円は、日銀金融政策決定会合で政策金利が1.00%へ引き上げられたものの、内田日銀副総裁の会見では、利上げのペースやターミナルレート(政策金利の最終到達水準)への言及がなく、年内の追加利上げに関するガイドラインが不透明であることや、本邦通貨当局による円買い介入が見送られていることなどで、161円台まで上昇し、2024年7月の高値161.95円に迫りつつある。

 先週のIMM通貨先物の非商業(投機)部門取組は、ジューンティーンスの祝日のため発表されなかったが、6月9日時点の円のネット売り持ち高は、145818枚(円買い持ち:121520枚・円売り持ち:267338枚)と2024年7月の184223枚以来の大きさを記録していた。

 過去最大規模の円の売り持ちポジション(267338枚)は、先月発表された月次ベースでの過去最大規模の円買い介入(11兆7349億円)でも、円安は阻止できていないことや日米金利差を背景にしたドル高・円安トレンドの継続という見立てよるものである。そして、先週も円買い介入が見送られていることで、追撃の円売りによりさらに増大していると思われる。
 円買い持ちポジション(121520枚)は、損切りを余儀なくされて、161円台に乗せる円売りに拍車をかけたと思われる。




(山下)
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