NY為替見通し=ドル円、「肝試し」相場が続くか 株式市場の動向にも注意

 本日のNY為替市場では、ドル円は引き続き、1986年12月以来となる162円を意識した展開が見込まれる。足もとでのドル円は、前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内利上げが意識されたことによるドル買いに加え、高市政権による財政拡張的な政策への警戒感を背景とする円売りも合わさり、堅調に推移している。
 
 値動きを振り返ると、前週のFOMC以降は急落しても一時的となり、日足で見れば下値を切り上げる動きが継続している。一方で上値は162円を前に頭打ちとなるなど、三角保合の一種「アセンディング・トライアングル」を想起させる局面となっている。一般的には上抜けが意識されやすい形であり、162円台に乗せるようならば上値余地が拡大する公算である。

 ただし、注意すべきは本邦金融当局の動きだろう。22日に161.93円まで上昇して2024年7月高値161.95円に迫るも、その後「片山財務相がベッセント米財務長官とオンラインで緊急会談を行った」との報道が伝わり急落する場面も見られた。特に162円台に乗せると1986年12月以来の水準に足を踏み入れることとなり、前述の保合上抜けと合わせ上値模索の機運が一段と高まる公算である。ただ、高市政権下での輸入物価抑制に向けた当局による円買い介入への警戒感は根強く、まるで「肝試し」のような相場展開が見込まれる。

 なお、NY市場で予定されている主な経済イベントは、1-3月期米経常収支や5月米新築住宅販売件数と少なめ。主だった米金融当局者の発言も予定されておらず手掛かり材料難の展開が見込まれるなか、不意の発言には注意したい。

 他方、気になるのは市場のリスクセンチメントである。年内の米利上げが意識される中、今週に入りハイテク株の下げ主導で日米株安となっている。本日も売りが優勢となるようならば、リスク回避ムードの中でクロス円の下げ主導でドル円に下押し圧力が掛かる展開もあり得る。


想定レンジ上限
・ドル円は、24年7月高値161.95円。超えると心理的節目の163.00円。

想定レンジ下限
・ドル円は、23日安値161.28円。割り込むと21日移動平均線160.38円。

(川畑)
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