ロンドン為替見通し=欧州通貨は四半期末フローに警戒、ドル円の動向や仏独インフレ指標にも注目

 本日のロンドン外国為替市場では、月末および四半期末の最終取引日に伴う特殊な実需フローが交錯し、ユーロポンドを中心に神経質な値動きとなることが予想される。機関投資家によるリバランスの買いや売りが特定の時間帯に集中しやすく、通常のテクニカルな節目を無視した不規則な変動に警戒が必要だ。また、東京時間に進んだドル円の歴史的な急伸が欧州通貨の対ドル相場にも影響を及ぼしており、他通貨ペアの動向に振り回されやすい地合いでのスタートとなる。

 特に、東京時間にドル円が1986年12月以来となる162円台に乗せたことで、為替市場全体に対円主導でのドル買い圧力が波及している。ロンドン時間に入ってもドル円が一段高を試す展開となれば、主要通貨が対ドルで軒並み押し下げられ、ユーロドルにとっても上値の重い展開が続く公算が大きい。一方で、政府・日銀による円買い介入が突発的に実施されドル円が急落した場合には、たまっていたドルの買い持ちポジションが一気に巻き戻され、ユーロドルがショートカバーとなることも想定したい。他市場の動向が欧州通貨のボラティリティを跳ね上げるリスクには十分な留意が必要だろう。

 こうした需給要因に加え、フランスやドイツの6月消費者物価指数(CPI)速報値の発表が控えている。原油高によるエネルギー価格への影響が意識されるなか、足もとの欧州インフレの粘着度を確認したい。

 さらに、ポルトガルのシントラで開催中の「ECBフォーラム」が最終日を迎える。主要中銀の高官が一堂に会するなか、今後の金融政策方針を巡る要人発言が相次ぐ見通しだ。前日の開幕演説では、直近で利上げに踏み切ったばかりのラガルドECB総裁が「政策金利の調整は慎重に行う」として急速な追加引き締めには否定的な見解を示すなど、すでに政策の据え置き・慎重姿勢への市場の織り込みは進んでいる。ECB総裁の意向に沿った発言をするのか、それとも追加利上げを匂わす発言が出るかに注目したい。

想定レンジ上限
ユーロドル、26日高値の1.1434ドル
ユーロポンド、26日高値の0.8652ポンド

想定レンジ下限
ユーロドル、24日安値の1.1325ドル
ユーロポンド、24日安値の0.8603ポンド

(越後)
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