ロンドン為替見通し=中東情勢を見極める展開、ECB議事要旨と英の党首選も注視

 本日のロンドン為替市場でも、中東情勢の行方を見極める展開となりそうだ。トランプ米大統領は「イランとの停戦覚書は終わった」と発言した一方、イラン側から「取引を望む電話があった」とも述べており、市場は相反する発言の真意を測りかねている。

 イランの商船攻撃を受けた米軍の報復、トランプ大統領による「覚書終了」発言と追加攻撃警告で、昨日の原油や欧州天然ガス先物は急伸した。しかし、イラン側からの歩み寄りを示唆するトランプ発言を受け、エネルギー価格の上昇は一服している。ただし、トランプ氏の信頼性そのものが市場で問われており、楽観は広がりにくく、警戒感は消えていない。

 本日は欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(6月10-11日分)の公表が予定されている。6月理事会は、エネルギーコストの上昇とホルムズ海峡封鎖に伴うインフレリスクへの対応として約2年9カ月ぶりの利上げが決定された。議事要旨では利上げ決定の背景にある議論の詳細と今後の政策方針が焦点となる。

 短期金融市場では9月の追加利上げ確率は5割を超える程度織り込まれており、タカ派的な議論が確認されれば追加利上げ観測を補強しうる。ただし中東の地政学リスク次第では有事のドル買いが意識されやすく、ユーロの反発余地は限られそうだ。昨日の欧州長期債売り(金利上昇)が本日も続くかどうかも、ユーロの動意を左右する手がかりとなる。

 ポンドドルは、英国で本日から始まった労働党党首選の立候補受付が材料として意識される。バーナム下院議員は党内の圧倒的支持を背景に無投票選出の公算が大きく、早ければ17日にも新首相に就任する見通しだ。

 市場の関心はすでに「誰が首相か」から「誰が財務相か」に移っており、人事報道が出るたびにポンドが神経質に動く展開が続きそうだ。2022年のトラス・ショックの記憶が残るなか、財政規律を守れる人物が財務相に就くかどうかが英国債・ポンドの安定を左右するだろう。

想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・基準線1.1485ドル
・ポンドドル、5月29日高値1.3485ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、1日安値1.1362ドル
・ポンドドル、日足一目均衡表・転換線1.3301ドル


(小針)
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