株式明日の戦略-良い意味でAI株離れが進む、地合い改善につながるか

 27日の日経平均は反発。終値は320円高の64931円。24日の米国では、ダウ平均が上昇した一方、AI関連銘柄の多くが大幅安となってナスダックが下落した。これを受けた日本株も、AI関連とそれ以外で濃淡がついた。

 高く始まり、開始直後には上げ幅を600円超に広げて65200円台に乗せた。しかし、AI関連の多くが弱く、急失速してマイナス転換。そこから下げ幅を400円超に広げた。64100円台で売りが一巡すると、切り返して3桁の上昇で前場を終了。後場は再び下げに転じる場面があったが、下値は限られた。多くの銘柄が上昇しており、過去にAI相場の中で嫌われていた銘柄群に強い買いが入った。終盤にかけてはじり高の展開となり、300円を超える上昇で取引を終了。TOPIXが1.4%高と、日経平均(0.5%高)を大きく上回るパフォーマンスとなった。

 東証プライムの売買代金は概算で9兆3500億円。業種別では空運、その他製品、ゴム製品などが上昇した一方、非鉄金属、鉱業、化学などが下落した。証券会社が目標株価を引き上げたバンダイナムコホールディングス<7832.T>が急伸。半面、1Qが最終赤字となった中外炉工業<1964.T>が急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1397/値下がり139。トヨタ、ホンダ、スズキなど自動車株が大幅上昇。米国でセールスフォースやサービスナウが強く買われたことから、NEC、富士通、ラクス、Sansanなど、ソフトウェア、SaaS関連に資金が向かった。任天堂、コナミG、サンリオなど、ゲーム、コンテンツ関連の多くが急伸。地政学リスクの後退や原油安を追い風に、JALやANAなど空運株が買いを集めた。

 一方、米国の光ファイバー株が弱かったことから、フジクラなど電線株が大幅安。米国ではメモリ関連も弱く、キオクシアHDが売りに押された。AI関連に向かい風の地合いの中、傘下アームの下落も嫌気されたソフトバンクGが3.1%安。信越化学や中外鉱業が決算を受けて急落した。

 日経平均はAI関連がさえない動きを見せる中でもプラスで終えた。キオクシアは2桁の下落率となる場面があったが、日本株全体ではリスクオフにはならなかった。これまではAI関連の注目度が高すぎて他が買えないといった雰囲気があったが、良い意味でAI株離れができたような1日。この先、仮にAI関連が決算で売られたとしても、他の銘柄が連れ安しないのであれば、クラッシュに対する懸念は大きく後退する。AI関連は業績期待が高いだけに、いつ復活しても不思議はない。決算発表が増えてくるタイミングで流れが良くなってきただけに、日経平均が安値圏を脱することができるかに注目したい。
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