ニューヨーク外国為替市場概況・29日 ユーロドル、続伸

 29日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは続伸。終値は1.1467ドルと前営業日NY終値(1.1387ドル)と比べて0.0080ドル程度のユーロ高水準だった。米国とイランの衝突激化でWTI原油先物相場が高騰すると、為替市場では「有事のドル買い」が先行。21時30分過ぎに一時1.1375ドルと日通し安値を更新した。ただ、前日の安値1.1353ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。そのあとは米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちの雰囲気となり、1.13ドル台後半で値動きが鈍った。
 FOMCやウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見後は米株式・債券・通貨が売られる「トリプル安」の様相が強まった。市場では「FRBの金融政策運営を巡る不透明感が高まった」との声が聞かれ、取引終了間際に一時1.1471ドルと16日以来の高値を付けた。
 なお、FRBは今日まで開いたFOMCでFFレートの誘導目標を9対3の賛成多数で3.50-3.75%に据え置くことを決めたと発表。据え置きに反対したのはハマック米クリーブランド連銀総裁、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、ローガン米ダラス連銀総裁の3人で、今回の会合でFF金利を0.25%引き上げることを主張した。
 声明では「中東情勢の紛争などに起因する不確実性が高まっているものの、経済活動は堅調なペースで拡大している」「インフレ率は目標の2%に対し依然として高い水準にある。これは、エネルギーを含む一部のセクターの価格上昇を引き起こした供給ショックを部分的に反映したもの」と指摘し、「委員会は物価安定を実現する方針」と強調した。
 また、ウォーシュFRB議長はFOMC後の会見で「議論は協調的かつ建設的だった」「経済は目覚ましい回復力を見せている」「我々は物価の安定を実現する」と述べたほか、「今後はインフレ関連のデータを注視していく」「私自身の判断としては、今は慎重に見極めつつ検討すべき時期にある」などと発言した。
 この結果を受けて米株式市場でダウ平均が1150ドル超下落したほか、米長期金利の指標とされる10年債利回りは一時4.6956%前後まで上昇した。また、米30年債利回りは一時5.2252%前後と2007年7月以来19年ぶりの高水準を記録した。

 ドル円は反落。終値は163.41円と前営業日NY終値(163.85円)と比べて44銭程度のドル安水準だった。米国とイランの緊張が再び高まる中、1時過ぎに一時163.91円と日通し高値を更新し、23日に付けた39年8カ月ぶりの高値163.99円に迫った。
 ただ、FOMCの結果やウォーシュFRB議長の発言を受けて、FRBの金融政策を巡る不透明感が高まると一転ドル売りが優勢に。4時過ぎに一時163.23円と日通し安値を更新した。

 ユーロ円は続伸。終値は187.38円と前営業日NY終値(186.58円)と比べて80銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの上昇につれた買いが入ると一時187.47円と4月30日以来約3カ月ぶりの高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:163.23円 - 163.91円
ユーロドル:1.1375ドル - 1.1471ドル
ユーロ円:186.19円 - 187.47円

(中村)
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