NY為替見通し=介入無ければ来週は全戻しも、FRB議長不信によるトリプル安再燃には警戒
本日のNY為替市場におけるドル円は、引き続き円買い介入への警戒感が上値を抑える展開が見込まれる。日本時間18時前にも、前日に続き円買い介入と思わせるような動きもあり、再び158円台まで下落している。
一方で、円売り意欲は依然として強く、介入が見送られた場合には、本日中には難しくても前日の介入前水準まで値を戻す可能性も高そうだ。ただ、今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、ウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長に対する市場の不信感が根強いことから、米資産のトリプル安が再燃するリスクにも備えておきたい。加えて、本日は月末とあって、ロンドン・フィキシングにかけての特殊玉による値動きにも注意が必要となる。
昨日の円買い介入ではドル円は158円を割り込んだものの、介入以外に円を買う材料があまりにも乏しいことから、足もとでは一時3円弱切り返している。さらに、ベッセント米財務長官が「円は著しく過小評価されている」と、円高方向を意識させる援護射撃発言を行ったにもかかわらず、ドル円が戻り歩調を続けていることは、円売りトレンドの根強さを示していると言えよう。
欧州入り後も介入と思われるような急落が見られたが、NY入り後も再び為替介入が行われれば、ドル円は前日安値を下抜ける可能性がある。一方、介入が見送られた場合には、来週には介入前水準を回復するシナリオも視野に入る。
もっとも、29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、ドルインデックスが低下基調を続けているように、ドル売りセンチメントが根強い点は気掛かりだ。この流れの背景には、ウォーシュFRB議長に対する市場の不信感の広がりがある。
同氏は議長就任前のFRB運営を批判しただけでなく、インフレ指標について問われた際にはPCE物価指数を判断材料として挙げたものの、その直後に「来年1月以降、何を戦略について言うか分からない。私は、タスクフォースが何か付け加えるかもしれないと思う」と述べ、今後の政策運営について明確な方向性を示さなかった。これに対し、元セントルイス連銀総裁のブラード氏は「30年物国債利回りの上昇は、中央銀行関係者にとってはかなり気が気でない状況だろう」「ウォーシュ氏は9月には選択肢を広げるためにもっと手を打つ必要があったが、実際にはほとんど何も行わなかった」と批判している。ウォーシュ体制のFRBに対する懸念が一段と高まれば、米資産のトリプル安が再燃する可能性もあるため、引き続き警戒が必要だろう。
なお、本日は4-6月期米雇用コスト指数や7月米シカゴ購買部協会景気指数など、複数の米経済指標が発表される予定だ。ただ、昨日は個人消費支出(PCE)や国内総生産(GDP)など主要経済指標に対する市場の反応が鈍かったことを踏まえると、本日の指標でも値動きは限定的となる可能性がある。一方で、月末要因による特殊玉が市場を動かす可能性もあり、ロンドン・フィキシング前後には、材料が乏しい局面でも相場が急速に動意づくリスクには注意したい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、これまでの本日高値160.88円。その上は昨日介入前の安値162.30円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、昨日安値で200日移動平均線もある157.98円。その下は5月7日安値156.02円。
(松井)
一方で、円売り意欲は依然として強く、介入が見送られた場合には、本日中には難しくても前日の介入前水準まで値を戻す可能性も高そうだ。ただ、今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、ウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長に対する市場の不信感が根強いことから、米資産のトリプル安が再燃するリスクにも備えておきたい。加えて、本日は月末とあって、ロンドン・フィキシングにかけての特殊玉による値動きにも注意が必要となる。
昨日の円買い介入ではドル円は158円を割り込んだものの、介入以外に円を買う材料があまりにも乏しいことから、足もとでは一時3円弱切り返している。さらに、ベッセント米財務長官が「円は著しく過小評価されている」と、円高方向を意識させる援護射撃発言を行ったにもかかわらず、ドル円が戻り歩調を続けていることは、円売りトレンドの根強さを示していると言えよう。
欧州入り後も介入と思われるような急落が見られたが、NY入り後も再び為替介入が行われれば、ドル円は前日安値を下抜ける可能性がある。一方、介入が見送られた場合には、来週には介入前水準を回復するシナリオも視野に入る。
もっとも、29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、ドルインデックスが低下基調を続けているように、ドル売りセンチメントが根強い点は気掛かりだ。この流れの背景には、ウォーシュFRB議長に対する市場の不信感の広がりがある。
同氏は議長就任前のFRB運営を批判しただけでなく、インフレ指標について問われた際にはPCE物価指数を判断材料として挙げたものの、その直後に「来年1月以降、何を戦略について言うか分からない。私は、タスクフォースが何か付け加えるかもしれないと思う」と述べ、今後の政策運営について明確な方向性を示さなかった。これに対し、元セントルイス連銀総裁のブラード氏は「30年物国債利回りの上昇は、中央銀行関係者にとってはかなり気が気でない状況だろう」「ウォーシュ氏は9月には選択肢を広げるためにもっと手を打つ必要があったが、実際にはほとんど何も行わなかった」と批判している。ウォーシュ体制のFRBに対する懸念が一段と高まれば、米資産のトリプル安が再燃する可能性もあるため、引き続き警戒が必要だろう。
なお、本日は4-6月期米雇用コスト指数や7月米シカゴ購買部協会景気指数など、複数の米経済指標が発表される予定だ。ただ、昨日は個人消費支出(PCE)や国内総生産(GDP)など主要経済指標に対する市場の反応が鈍かったことを踏まえると、本日の指標でも値動きは限定的となる可能性がある。一方で、月末要因による特殊玉が市場を動かす可能性もあり、ロンドン・フィキシング前後には、材料が乏しい局面でも相場が急速に動意づくリスクには注意したい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、これまでの本日高値160.88円。その上は昨日介入前の安値162.30円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、昨日安値で200日移動平均線もある157.98円。その下は5月7日安値156.02円。
(松井)