東京為替見通し=ドル円、底堅い展開か 原油と米長期債利回り高止まりやFOMCの利上げ観測
14日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、WTI原油先物価格が一時1バレル=104ドル台後半まで急伸し、米10年債利回りが一時5.0121%前後まで上昇したことで155.00円まで上昇した。その後、WTI原油先物相場が100ドル台半ばまで失速し、米10年債利回りが4.93%台まで低下したことで153.99円付近まで下押しした。ユーロドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いで1.1523ドルまで下落した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、本日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測や、原油価格や米長期債利回りの高止まりを背景に底堅い展開が予想される。ただし、17-18日の日銀金融政策決定会合への警戒感から上値が限定される可能性はありそうだ。
FOMCでは、FF金利誘導目標が0.25%引き上げられて3.75-4.00%に決定されることがほぼ確実視されている。注目ポイントは、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の変更は単発では終わらずに連続するため、次回の利上げ時期に向けた見通しとなる。
一方、17-18日の日銀金融政策決定会合でも政策金利0.25%の引き上げが予想されており、6月利上げから3カ月の間隔となったことで、12月と来年3月にも利上げが行われて、ターミナルレート(政策金利の最終到達水準)が1.75%になる可能性が警戒されている。
また、8月21日に異例となる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本資産構成割合(基本ポートフォリオ)に関する運用委員会が開催されたが、今後、片山財務相の要請「GPIFをはじめとする年金基金に、日本の金融資産にさらなる投資をしていただく後押しをする方策を追求したい」が受け入れられる可能性が警戒されている。
ドル円の上値を抑える要因として、ベッセント米財務長官の挑発的な発言、「私が胴元であり、私には情報の非対称性がある」がある。
市場では、日銀のターミナルレート1.75%への連続利上げの可能性や2014年10月31日の年金と日銀のサプライズの再現が警戒されている。
2012年、ベッセント氏は、ジョージ・ソロス氏とともに、安倍元首相の経済ブレーンに就任したイェール大学の浜田教授を訪ね、「アベノミクス」での円安を確信して円売りを仕掛けて、最終的には10-12億ドル程度の利益を計上した。
2014年10月31日、おそらく消費再増税に向けた環境を整備するため、GPIFの運用の基本ポートフォリオ(資産構成割合)が見直され、日銀が追加金融緩和策を打ち出した。GPIFは、外国債券を11%から15%に、外国株式は12%から25%に引き上げた。
さらに、日銀金融政策決定会合では予想外の追加金融緩和(※黒田バズーカ砲第2弾)が決定されたことで、ドル高・円安に拍車がかかり、ソロスファンドの収益増大に寄与した。
6月時点でのGPIFの資産は約320兆円、外国債券(78.8兆円・・24.6%)と株式(81.1兆円・・25.33%)だが、現在の25%の許容範囲の下限(債券:20%、株式:19%)まで引き下げられた場合、約31兆円の円買い要因となる。もし、2014年当時の10%台まで引き下げられた場合、1%の引き下げは約3.2兆円の円買いとなることを念頭に置いておきたい。
また、ベッセント米財務長官は「外国為替報告書」や「日米財務相共同声明」でGPIFによる外国証券の投資(6月時点:約160兆円)に関して「ヘッジ」(※円買い要因)を促しており、ヘッジ比率にもよるが、こちらも警戒要因となる。
GPIFの投資スタンスの変更は、本邦機関投資家も追随するため、1998年や2024年のような円・キャリートレードの手仕舞いに繋がる可能性に警戒しておきたい。
(山下)
本日の東京外国為替市場のドル円は、本日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測や、原油価格や米長期債利回りの高止まりを背景に底堅い展開が予想される。ただし、17-18日の日銀金融政策決定会合への警戒感から上値が限定される可能性はありそうだ。
FOMCでは、FF金利誘導目標が0.25%引き上げられて3.75-4.00%に決定されることがほぼ確実視されている。注目ポイントは、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の変更は単発では終わらずに連続するため、次回の利上げ時期に向けた見通しとなる。
一方、17-18日の日銀金融政策決定会合でも政策金利0.25%の引き上げが予想されており、6月利上げから3カ月の間隔となったことで、12月と来年3月にも利上げが行われて、ターミナルレート(政策金利の最終到達水準)が1.75%になる可能性が警戒されている。
また、8月21日に異例となる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本資産構成割合(基本ポートフォリオ)に関する運用委員会が開催されたが、今後、片山財務相の要請「GPIFをはじめとする年金基金に、日本の金融資産にさらなる投資をしていただく後押しをする方策を追求したい」が受け入れられる可能性が警戒されている。
ドル円の上値を抑える要因として、ベッセント米財務長官の挑発的な発言、「私が胴元であり、私には情報の非対称性がある」がある。
市場では、日銀のターミナルレート1.75%への連続利上げの可能性や2014年10月31日の年金と日銀のサプライズの再現が警戒されている。
2012年、ベッセント氏は、ジョージ・ソロス氏とともに、安倍元首相の経済ブレーンに就任したイェール大学の浜田教授を訪ね、「アベノミクス」での円安を確信して円売りを仕掛けて、最終的には10-12億ドル程度の利益を計上した。
2014年10月31日、おそらく消費再増税に向けた環境を整備するため、GPIFの運用の基本ポートフォリオ(資産構成割合)が見直され、日銀が追加金融緩和策を打ち出した。GPIFは、外国債券を11%から15%に、外国株式は12%から25%に引き上げた。
さらに、日銀金融政策決定会合では予想外の追加金融緩和(※黒田バズーカ砲第2弾)が決定されたことで、ドル高・円安に拍車がかかり、ソロスファンドの収益増大に寄与した。
6月時点でのGPIFの資産は約320兆円、外国債券(78.8兆円・・24.6%)と株式(81.1兆円・・25.33%)だが、現在の25%の許容範囲の下限(債券:20%、株式:19%)まで引き下げられた場合、約31兆円の円買い要因となる。もし、2014年当時の10%台まで引き下げられた場合、1%の引き下げは約3.2兆円の円買いとなることを念頭に置いておきたい。
また、ベッセント米財務長官は「外国為替報告書」や「日米財務相共同声明」でGPIFによる外国証券の投資(6月時点:約160兆円)に関して「ヘッジ」(※円買い要因)を促しており、ヘッジ比率にもよるが、こちらも警戒要因となる。
GPIFの投資スタンスの変更は、本邦機関投資家も追随するため、1998年や2024年のような円・キャリートレードの手仕舞いに繋がる可能性に警戒しておきたい。
(山下)
