ロンドン為替見通し=ユーロドル、原油高・米金利上昇が重し ECB要人発言に注目

 本日のロンドン為替市場では、ユーロドルは多数予定されている経済イベントや要人発言を確認しつつ、上昇を続ける米長期金利の動向を注視する展開となりそうだ。

 まずユーロ圏について、経済イベントは仏・独・ユーロ圏で9月製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表予定。改定値のためインパクトは小さそうだが、予想から大きく乖離する結果が相次げば材料視されることもあり得る。

 要人発言では、チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事やマクルーフ・アイルランド中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁、NY序盤にはラガルドECB総裁の講演が予定されている。足もとで原油価格の高止まりによりインフレ懸念が世界的なものとなる中、特にハト派と目されるチポローネECB専務理事は気になるところ。最近は主だった発言が伝わっておらず、少し前の8月24日に「経済の停滞やインフレ急伸のリスクはかなり低い」と発言していた。その後0.25%利上げを実施したECB理事会を通過して、インフレ懸念からタカ派寄りに姿勢を変化させるようなことがあれば、ECBの年内利上げ期待が高まりユーロを買う口実となるかもしれない。

 また、先ほど触れた原油価格の動向も、引き続き注意したい。先月29日に報道で、イランのアラグチ外相は「7日間の信頼醸成計画に対する米国の回答を、ドーハでカタールの仲介担当者から受け取った」ほか、30日にテヘランで協議する見通しと伝えられている。協議の行方が原油相場を左右することが予想される。こうした原油高やインフレ懸念を背景に、昨日米10年債利回りは一時5.30%台に上昇して2007年6月以来の高水準となった。本日も上値模索の動きが続くようならば、昨日に続きユーロドルに下落圧力が掛かることが予想される。

 他方、ポンドはベイリー英中銀(BOE)総裁とマン英中銀金融政策委員会(MPC)委員の講演にも注目したい。先月のMPCでベイリー総裁は政策金利据え置きに票を投じたが、25日に「エネルギー価格の高騰が長引くほど、政策金利の据え置きを維持するのが困難になる」と発言している。また、マン委員は足もとでは主だった発言は伝わっていないものの、直近2回の会合では0.25%利上げに賛成していた。金融政策のスタンスに変化がないか確認しておきたい。

 そのほか、本日公表された日銀会合での「主な意見」(9月17-18日分)では、連続利上げや大幅利上げを想起させる内容でなかった。また、内閣府の関係者より「今後は中立金利も踏まえ検討の必要ある」との意見が出たほか、「今回の決定につき説明責任を果たすとともに、既往の利上げが累積的に与える影響について十分点検していただきたい」と求めたことが明らかとなった。これらを受けて日銀の早期利上げ期待が後退したこともあり、ドル円は一時158円台に上昇している。海外勢の反応も気になるところだ。


想定レンジ上限
・ユーロドル、昨日高値1.1380ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、心理的節目1.1250ドル


(川畑)
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