ロンドン為替見通し=ユーロ、仏国債の反応を探る フィッチが仏格付け見通し引き下げ

 本日のロンドン為替市場でユーロドルは、フィッチ・レーティングスによる仏格付け見通しの引き下げを受け、仏国債がどう反応するかを見極める展開となりそうだ。フランスで続く抗議活動はドイツにも広がっており、域内の社会不安もユーロの重しになりやすい。ポンドは、今週の英金融イベントを前に持ち高調整の動きが中心となるか。

 フィッチは10月30日、フランスの長期格付けを「A+」に据え置いたうえで、見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。赤字削減の遅れに加え、7-9月期の実質GDPが前期比0.1%減と予想に反してマイナスとなり、利払い負担の増加と議会の分断も重なった。政府債務のGDP比は、今後も拡大が続くとみている。

 週明けのユーロドルの反応は、今のところ限定的だ。仏10年債利回りは10月22日に5.14%超と2002年以来の高水準をつけたが、先週は5%を下回る水準で推移した。格下げではなく見通しの変更にとどまったこともあり、悪材料はある程度織り込まれたとみられる。ただ、欧州勢の参入後に仏国債の売りが再び強まり、独仏の利回り格差が開くようなら、ユーロドルが下方向へ動意づく可能性はある。

 抗議の波はフランスにとどまらない。フランスでは31日に全国で約32万人がデモに参加し、前週の約41万人から減ったものの、770人以上が拘束された。ドイツでも同日、フランクフルトなどで若者を中心とする抗議が警察との衝突に発展した。ドイツの抗議は教育や住宅への投資を求めるもので、フランスの財政問題とは性質が異なる。それでも、域内の消費者心理を冷やしかねない。

 ポンドは、5日に英中銀(BOE)の政策金利発表を控えて動きにくい。市場では、政策金利を3.75%から4.00%へ引き上げるとの見方が優勢だ。9月の英CPIは前年比3.5%と、BOEの7月時点の予測を上回った。今回の焦点も、金融政策委員会(MPC)の投票の割れ方と利上げ後の道筋になるだろう。

 なお、本日は欧州と英国の製造業PMI改定値も発表されるが、速報値から大きく変わらない限り、相場への影響は小さいとみる。

想定レンジ上限
・ユーロドル、10月26日高値1.1227ドル
・ポンドドル、日足一目均衡表・雲の上限1.3440ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、10月29日つけた年初来安値1.1105ドル
・ポンドドル、21日移動平均線1.3306ドル


(小針)
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