NY為替見通し=ドル円、FOMCの結果に注目

 米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、ドル円は様子見ムードが強く132円半ばを挟んで方向感は乏しい。

 昨日はリスクオフの動きに調整の戻りが入ったものの、銀行セクター関連で新しいネガティブ材料が出なくても、金融リスクへの警戒感が急速に収まる可能性は低く、ドル円は引き続き戻り売り圧力が強いと見込まれる。銀行セクター関連ニュースのヘッドラインには引き続き警戒が必要だ。

 本日はFOMCの結果公表や米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の会見が注目される。市場では0.25%利上げをほぼ織り込んでいるが、一部では据え置きの思惑も消えていない。最近の銀行危機で経済見通しに不透明感が増しており、新しい経済予測の公表を先送りする可能性も囁かれているが、見送ることになると市場に不安感を与えることで、この可能性は低いと見ている。ただ、銀行セクターの不安でFRBがインフレ抑制策をいかに維持するかという難題に直面しているのは確かである。FRBは利上げの一時停止し、銀行ストレスが問題になるかならないかを見極めるべきとの見解も少なくない中、FRBがインフレ対策として利上げを継続するか、それとも金融の安定を考慮してハト派的な政策を取るか、市場が注目している。結果はドル相場だけではなく、リスクオン・オフの動きにも影響を与える可能性がある。

・想定レンジ上限
 ドル円は上昇しても、日足一目均衡表・転換線(133.77円)、90日移動平均線(133.87円)や17日高値133.76円、16日高値133.83円などが位置する133円後半では上値の重さが示されそうだ。

・想定レンジ下限
 ドル円は21日安値131.04円や日足一目均衡表・雲の下限131.07円がサポート水準と意識されるか。

(金)
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