東京為替見通し=ドル円、明日の米中間選挙を控えて動きづらい展開か

 30日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、日米株価指数の下落などを手掛かりに一時156.96円まで下落した後、157.64円付近まで下げ幅を縮めた。ユーロドルは10月独消費者物価指数(CPI)速報値が予想を下回ったことで1.1136ドルまで下落後、米長期金利が低下に転じたことで下げ渋る展開となった。ユーロ円は米国株相場の下落を受けて175.07円まで下落後、175.98円付近まで下値を切り上げた。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合でのほぼ予想通りの金融政策決定を受けて、注目材料は明日の米中間選挙に移っており様子見ムードになることが予想される。

 先週のFOMCでは、予想通りにFF金利誘導目標が3.75-4.00%に据え置かれ、12月FOMCでの利上げ観測は高まったままとなっている。
 日銀金融政策決定会合でも予想通りに無担保コール翌日物金利の誘導目標が1.25%に据え置かれ、12月会合では、植田日銀総裁が「次回会合」と示唆したことで、利上げ観測が高まったままとなっている。

 植田日銀総裁が9月会合で言及していた「局面の変化」という文言が、今回は「展望リポート」でも使用され、これまで「近づいている」と表現されていた「基調的な物価上昇率目標2%」への距離感が、「概ね整合的な水準」とされてほぼ到達したとの認識が示された。

 2013年4月に「アベノミクス」の下で黒田前日銀総裁が掲げた「2年以内に2%目標」を達成という「リフレ政策」の目標が、高市首相の脱リフレ政策宣言とともに、「局面変化」によってほぼ達成したことを意味することになるのかもしれない。

 ドル円の日足一目均衡表でのテクニカル分析では、過去26日間の中心値である157.52円を軸に、雲(上限:158.44円、下限:156.80円)の中で、今後の方向感を探る展開となっている。短期線である転換線が中期線である基準線より下位にあることで弱気シグナルが点灯し、中期線である先行スパン1が長期線である先行スパン2の下位にあることで下向きのサインが出ている。今週は、雲の下限(週初156.80円から週後半に157.18円まで上昇)を下抜けると、三役逆転の売りシグナルが点灯し、売り時代に入るため注視しておきたい。

 投機筋のポジションを示唆するIMM通貨先物の非商業(投機)部門取組では、10月27日時点で、円のネット買い持ち高が101591枚(買い持ち:225516枚、売り持ち:123925枚)となっており、胴元であるベッセント米財務長官に敬意を表した状況が続いている。

 すなわち、日足一目均衡表というテクニカル分析やIMMのCTA(商品投資顧問業者)筋のポジションが、ドル安・円高を指向している中で、明日の中間選挙を迎えることになる。中間選挙では、議会選や知事選での共和党と民主党の勢力図を巡り、「ブルーウエーブ」、「ねじれ議会」、「レッドウエーブ」での株式、債券、為替市場への影響を見極めていくことになる。

(山下)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。