NY為替見通し=ドル円、米PCEとGDPに注目 12月利上げを後押しするか

 本日のニューヨーク為替市場でドル円は、米金融イベントを通過して関心が12月会合へ移るなか、まずは足もとの米経済データを確かめる展開となりそうだ。NY序盤には、米金融当局が物価の目安として重視するPCEコア・デフレーターと、7-9月期国内総生産(GDP)速報値の発表が重なる。声明が追加利上げの時期を示さなかっただけに、数字が市場の見込む12月利上げを後押しするか。

 米連邦公開市場委員会(FOMC)は昨日、政策金利を3.75-4.00%で据え置いた。採決は10対2で、クック米連邦準備理事会(FRB)理事とハマック・クリーブランド連銀総裁が利上げを主張。声明からは、9月にあった「利上げがインフレ率の2%への迅速な回帰を支える」が削られ、「より多くの情報の蓄積」が政策判断を助けるとの表現が加わった。

 ウォーシュFRB議長は会見で、AI関連投資も金利上昇の影響を受けるとの見方を示し、来年の利上げ予想は後退した。それでも、市場は12月の利上げを8割程度織り込んでいる。

 21時30分のPCEコア・デフレーターは前年比3.1%と、前回の3.0%から伸びが高まる見込み。7-9月期GDP速報値は前期比年率3.2%と、4-6月期の2.2%から加速が予想されている。物価と景気の強さがそろって確認されれば、12月利上げの見方が固まり、ドル円の下値は支えられやすいだろう。

 なおカナダドルは、中銀の決定を通過して次の一手を探る段階に入った。カナダ中銀(BOC)は2023年7月以来の利上げに踏み切り、政策金利を2.50%へ引き上げた。四半期の金融政策報告(MPR)では、インフレ率が2026年末に3.5%程度まで上昇し、2%に戻るのは2028年半ばになると予想。

 声明は追加利上げの余地を残しつつ、会合ごとに判断する方針を示した。マックレム総裁も、あらかじめ決まった政策の道筋はないと述べている。12月の利上げ確率は5割程度とされ、カナダドルは暫く、国内指標や米加関係に影響されやすいとみる。

想定レンジ上限
・ドル円、20日高値158.60円
・ドル/カナダドル(CAD)、20日高値1.4111CAD

想定レンジ下限
・ドル円、日足一目均衡表・転換線の157.34円
・ドル/カナダドル、9月15日安値1.3897CAD


(小針)
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