欧州マーケットダイジェスト・6日 株まちまち・金利上昇・ドル安

(6日終値:7日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=142.51円(6日15時時点比▲1.28円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.95円(▲0.79円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1364ドル(△0.0046ドル)
FTSE100種総合株価指数:8597.42(前営業日比△1.07)
ドイツ株式指数(DAX):23249.65(前営業日比▲94.89)
10年物英国債利回り:4.514%(△0.006%)
10年物独国債利回り:2.540%(△0.023%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月スイス失業率
        2.8%       2.9%
3月仏鉱工業生産
(前月比)   0.2%      1.0%・改
4月仏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
        47.3       46.8
4月独サービス部門PMI改定値
         49.0       48.8
4月ユーロ圏サービス部門PMI改定値
         50.1       49.7
4月英サービス部門PMI改定値
         49.0       48.9
3月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)
(前月比)  ▲1.6%       0.2%
(前年比)   1.9%       3.0%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い動き。ドイツ連邦議会ではこの日、首相就任を目指していた「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」のメルツ氏が1回目の投票で選ばれない異例の事態となった。独政治の先行き不透明感が意識されて、一時1.1305ドル付近まで下押しする場面があった。
 ただ、2回目の投票でメルツ氏が首相に選出されたことが伝わると、独政局不安が後退しユーロ買いで反応。カナダドルやメキシコペソなど北米の2通貨に対してドル安が進んだ影響も受けて、一時1.1370ドルと日通し高値を更新した。

・カナダドルやメキシコペソは強含み。トランプ米大統領がカーニー加首相との会談後に開いた記者会見で「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の再交渉が始まる可能性」「カナダと友好関係を築くだろう」などと述べたことを受けた。カナダドルは対米ドルで一時1.3751カナダドルまで買われ、昨年10月中旬以来の高値を更新。また、メキシコペソは対ドルで一時19.6219ペソまで買われた。

・ドル円は下げ渋り。米関税政策への警戒感が根強い中、欧州株相場や時間外のダウ先物が下落するとリスク・オフの円買い・ドル売りが先行。現物のダウ平均が一時450ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移したことも相場の重しとなり、23時前に一時142.36円と日通し安値を更新した。
 ただ、4月30日の安値142.17円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。ダウ平均が50ドル安程度まで下げ幅を縮めたことも相場を下支えした。

・ユーロ円は弱含み。ドル円の下落につれた円買い・ユーロ売りが先行すると、22時過ぎに一時161.60円と本日安値を付けた。ただ、ドル円の下げ渋りにつれた買いが入ると162.14円付近まで下げ幅を縮めた。

・ロンドン株式相場は小幅ながら16日続伸。7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や8日の英中銀金融政策委員会(MPC)を控えて様子見ムードが強く、大きな方向感は出なかった。コンパス・グループやネクストなど一般消費財サービスが買われたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は10日ぶりに反落。米関税政策への警戒感が根強い中、売りが優勢となった。足もとで相場上昇が続いていただけに、利益確定目的の売りも出やすかった。個別ではバイヤスドルフ(4.14%安)やザランド(3.35%安)、インフィニオン・テクノロジーズ(2.46%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落した。

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。