欧州マーケットダイジェスト・13日 株底堅い・金利上昇・ドル安

(13日終値:14日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=147.61円(13日15時時点比▲0.20円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.98円(△0.74円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1176ドル(△0.0065ドル)
FTSE100種総合株価指数:8602.92(前営業日比▲2.06)
ドイツ株式指数(DAX):23638.56(前営業日比△72.02)
10年物英国債利回り:4.670%(△0.027%)
10年物独国債利回り:2.680%(△0.032%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月英雇用統計
失業率      4.5%     4.5%・改
失業保険申請件数
        0.52万件   ▲1.69万件・改
1-3月英失業率
(ILO方式)    4.5%      4.4%
5月独ZEW景況感指数
         25.2      ▲14.0
5月ユーロ圏ZEW景況感指数
         11.6      ▲18.5

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは堅調。しばらくは1.11ドル台前半でのもみ合いが続いていたが、NYの取引時間帯に入り4月米消費者物価指数(CPI)が予想より弱い内容となったことが分かると、ユーロ買い・ドル売りが優勢になった。1時30分過ぎに一時1.1182ドルと日通し高値を付けた。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.04まで低下した。

・ドル円は頭が重かった。米CPIの発表を前に買い戻しが先行すると一時148.27円付近までじり高となった。ただ、米インフレの落ち着きを示す経済指標の発表を受けて全般ドル売りが優勢になると、アジア時間に付けた147.65円を下抜けて一時147.46円まで値を下げた。
 加藤勝信財務相はこの日、「ベッセント米財務長官と引き続き為替を議論する」などと発言。市場では「米国側から円安是正が要請されるとの警戒感がくすぶる」との声も聞かれた。

・ユーロ円はしっかり。ナスダック総合が1.7%超上昇するなど米国株相場が底堅く推移するとリスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢となった。0時30分前に一時165.21円と昨年11月8日以来約半年ぶりの高値を付けた。

・南アフリカランドは下落。南ア国営電力会社エスコムが「15日まで計画停電を実施する」と発表したことが嫌気された。対ドルでは一時18.4698ランド、対円では8.01円までランド安に振れた。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに小反落。米中貿易戦争激化に対する懸念が緩和する中、この日も買いが入ったものの、前日までに上昇した反動から利益確定目的の売りも出たため上値は重かった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は4日続伸。貿易を巡る米中対立が緩和に向かうとの期待や米ハイテク株の上昇を背景に、独株にも買いが入った。個別ではフォルクスワーゲン(3.76%高)やアディダス(3.09%高)、BMW(3.02%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。米中の貿易摩擦を巡る懸念が後退する中、株式などリスク資産に買いが入った一方、相対的に安全資産とされる国債に売りが出た。

(中村)
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