ニューヨーク外国為替市場概況・19日 ユーロドル、反発

 19日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは反発。終値は1.1240ドルと前営業日NY終値(1.1163ドル)と比べて0.0077ドル程度のユーロ高水準となった。前週末に米格付け会社ムーディーズが米国の格付けを引き下げたことを受けて、時間外のダウ先物や米国債が下落すると、「米トリプル安」が意識されてドルも売りが先行。20時前に一時1.1288ドルと日通し高値を更新した。
 ただ、9日の高値1.1293ドルがレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。米格下げについて市場では冷静な受け止めが多く、現物のダウ平均や米長期債が上げに転じるとドルを買い戻す動きも広がった。ユーロ豪ドルやユーロNZドルなど、一部ユーロクロスが下落した影響も受け、2時30分前に1.1224ドル付近まで下押しした。
 なお、ユーロ豪ドルは一時1.7390豪ドル、ユーロNZドルは1.8954NZドルまで値を下げた。

 ドル円は反落。終値は144.86円と前営業日NY終値(145.70円)と比べて84銭程度のドル安水準だった。日本時間夕刻に一時144.67円と日通し安値を付けたものの、NY市場では下げ渋る展開に。米国株や米国債相場が持ち直すとドルを買い戻す動きが広がり、145円台前半まで下げ渋る場面があった。
 なお、トランプ米大統領とプーチン露大統領はこの日、電話会談を実施した。終了後、プーチン氏はウクライナと和平に関する覚書をまとめる用意を示したほか、トランプ氏は「電話会談は非常にうまくいった」「ロシアとウクライナは停戦に向け交渉を始める」と明らかにした。

 ユーロ円は3営業日ぶりに小反発。終値は162.82円と前営業日NY終値(162.64円)と比べて18銭程度のユーロ高水準。20時30分過ぎに一時163.38円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後はじりじりと上値を切り下げ、5時過ぎには162.77円付近まで下押しした。ユーロドルにつれた動きとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:144.67円 - 145.55円
ユーロドル:1.1157ドル - 1.1288ドル
ユーロ円:162.15円 - 163.38円

(中村)
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