ロンドン為替見通し=中東情勢関連のヘッドラインに要警戒か
本日のロンドン為替市場のユーロドルは、戦火が拡大しつつあるイスラエルとイランの交戦に関するヘッドラインや原油価格の動向に注目していく展開が予想される。
中東情勢の緊迫化は、有事のドル買いにより、ユーロドルは上値を抑えられることが予想される。
しかし、イランが世界の原油供給の20%が通過するホルムズ海峡の封鎖に踏み切った場合、原油価格は100ドル超まで上昇することが見込まれるため、先日の欧州中央銀行(ECB)理事会での原油価格見通し66.70ドルから大幅に乖離することになる。
ECBは、今年のインフレ率の見通しを2.0%、来年を1.6%に引き下げており、原油価格の低位安定をインフレ鈍化の一因に挙げて、中立金利水準(1.75-2.25%)まで利下げしてきた。
しかし、原油価格の上昇基調が長期化した場合は、金融政策の判断に影響するため、注視しておきたい。また、原油価格が高止まりした場合、インフレ上昇と景況感の悪化というスタグフレーションへの警戒感も高まることになる。
本日講演が予定されているナーゲル独連銀総裁やチポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事による想定外の原油価格高騰への見解に注目しておきたい。
本日からG7首脳会議が開催されるが、議題は、トランプ関税、ウクライナ情勢などに加えて、イスラエルとイランの全面衝突を回避する方策が協議されると思われる。
トランプ米大統領は、イスラエルによるイランへの攻撃を事前に知らされていたものの、現時点では関与していない、と述べつつも、今後、関与する可能性はある、と述べている。
また、フランス、ドイツ、イギリスは、イランの核兵器開発を懸念していた中で、イスラエルが核施設を打撃することで抑止効果が生じたという判断のため、イスラエルの自衛権を擁護する姿勢を見せている、とも報じられており、G7とイランや中東諸国との軋轢を生じさせている。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1631ドル(6/12高値)
・ユーロ円:168.01円(2024/7/26高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1405ドル(6/11安値)
・ユーロ円:164.82円(日足一目均衡表・転換線)
(山下)
中東情勢の緊迫化は、有事のドル買いにより、ユーロドルは上値を抑えられることが予想される。
しかし、イランが世界の原油供給の20%が通過するホルムズ海峡の封鎖に踏み切った場合、原油価格は100ドル超まで上昇することが見込まれるため、先日の欧州中央銀行(ECB)理事会での原油価格見通し66.70ドルから大幅に乖離することになる。
ECBは、今年のインフレ率の見通しを2.0%、来年を1.6%に引き下げており、原油価格の低位安定をインフレ鈍化の一因に挙げて、中立金利水準(1.75-2.25%)まで利下げしてきた。
しかし、原油価格の上昇基調が長期化した場合は、金融政策の判断に影響するため、注視しておきたい。また、原油価格が高止まりした場合、インフレ上昇と景況感の悪化というスタグフレーションへの警戒感も高まることになる。
本日講演が予定されているナーゲル独連銀総裁やチポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事による想定外の原油価格高騰への見解に注目しておきたい。
本日からG7首脳会議が開催されるが、議題は、トランプ関税、ウクライナ情勢などに加えて、イスラエルとイランの全面衝突を回避する方策が協議されると思われる。
トランプ米大統領は、イスラエルによるイランへの攻撃を事前に知らされていたものの、現時点では関与していない、と述べつつも、今後、関与する可能性はある、と述べている。
また、フランス、ドイツ、イギリスは、イランの核兵器開発を懸念していた中で、イスラエルが核施設を打撃することで抑止効果が生じたという判断のため、イスラエルの自衛権を擁護する姿勢を見せている、とも報じられており、G7とイランや中東諸国との軋轢を生じさせている。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1631ドル(6/12高値)
・ユーロ円:168.01円(2024/7/26高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1405ドル(6/11安値)
・ユーロ円:164.82円(日足一目均衡表・転換線)
(山下)