東京為替見通し=ドル円、第2回和平協議開催の公式発表待ちで動意薄か

 15日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、日銀の早期利上げ観測の後退を背景に159.15円まで強含んだ後、片山財務相が日米財務相会談後に「必要ならば断固たる措置も取る」と述べたことで158.76円付近まで反落した。ユーロドルは1.1808ドルまで強含みに推移した。ユーロ円は、片山財務相の円安牽制発言で187.34円付近まで値を下げた後、187.70円まで切り返して1999年のユーロ導入以来の高値を更新した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、米国とイランの第2回和平協議開催の公式発表待ちで動きづらい展開が予想される。

 昨日は、片山財務相がベッセント米財務長官との日米財務相会談で為替議論を行った後、2025年9月の日米共同声明に触れつつ、「今まで以上に日米間で緊密な連絡を取ることで一致し、必要ならば断固たる措置も取る」と述べ、改めて介入も辞さない姿勢を示した。日米協調でのドル高・円安抑制への警戒感が浮上しており、今後はベッセント米財務長官の発言に警戒することになる。

 米国とイランが合意した2週間(※米国東部時間4月21日)の停戦期間での第1回和平協議(11日)は決裂したが、第2回和平協議での合意への期待感から、中東有事のドル買い持ちポジションが巻き戻され、原油価格は反落し、日経平均株価は過去最高値に迫り、S&P総合500種やナスダック総合は過去最高値を更新している。

 第2回和平協議の開催日と場所に関しては、14日にトランプ米大統領が「イランとの戦闘終結に向けた交渉が2日以内にパキスタンで再開する可能性がある」と述べていたことや、関係筋による「第2回和平協議は16日前後を目処にしている」との発言などから、16日にイスラマバードで開催されると思われていた。
 しかしながら、米国とイランからは、正式な発表がないため、動きづらい展開となっている。

 報道によると、18日までにイスラマバードで開催される予定、21日の2週間の停戦期限からさらに2週間延期される可能性、などと報じられているが、トランプ米大統領は、「停戦延長について考えていない」、「27-29日に合意に到達する可能性」などと述べている。

 第1回に続いて第2回の和平協議の交渉のテーブルにつくと予想されているバンス副大統領は、「大統領は小さな合意(small deal)を望んでいない。グランドバーゲン(grand bargain=重大で包括的な合意)を作りたいと考えている」と述べた。

 第1回和平協議では、バンス副大統領は、イランが、米国のレッドライン(譲れない一線)である核開発の野心を放棄しなかったため交渉が決裂したと説明している。
 米国側は、これまでの条件である「イランのウラン濃縮権限の永久放棄」から一歩退き、「20年間の濃縮中断」を要求したが、イランは「5年」を逆提案したため交渉は決裂したとのことである。そして、イランは、核兵器開発の意図を否定しつつ、ウラン濃縮の権利を主張しているとのことである。

 また、米上院は昨日、民主党が提出したトランプ大統領に議会の承認を得るまで戦闘を停止するよう求める決議案の審議入りを52対47で阻止しており、共和党が11月の中間選挙に向けて劣勢となる可能性があるにも関わらず、戦争政策を支持していることが示された。


(山下)
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