NY為替見通し=ドル円、底堅いか ウォーシュ公聴会と中東情勢に注視

 本日のニューヨーク為替市場でドル円は下値の堅い展開か。序盤は前回から上振れ見込みの3月米小売売上高を確かめ、その後は日本時間23時からのウォーシュ次期米連邦準備理事会(FRB)議長の上院指名公聴会を見極める展開となる。また、米イラン和平交渉を巡る報道にも引き続き神経質に反応しそうだ。欧州前半には、イランがパキスタンへの代表団をいまだ派遣していないと一部メディアが報じており、地政学リスクはくすぶり続けている。

 公聴会では、ウォーシュ氏の議長としての適格性とともに、FRBの独立性が最大の焦点となる。トランプ米大統領が利下げを公然と求め続けるなか、(以前はタカ派寄りとみられていた)次期議長候補の金融スタンスが関心を集めそうだ。

 加えて、ウォーシュ候補による巨額資産開示の透明性を巡る民主党の追及、そして上院銀行委員会での承認を保留する共和党ティリス議員の動向も波乱要因。承認プロセスが滞れば、来月半ばの任期満了後もパウエル議長が暫定的にFRBに残留するシナリオが現実味を帯びてくる。パウエル氏とトランプ大統領との溝は広がったままであり、両者の関係が市場にとって不安要素となり得る。

 その他、日銀による4月利上げ見送りの観測が高まっており、こちらがドル円の下支えとなっている。本日も本邦メディアが報じたように、日銀は中東情勢の見極めを優先し、利上げの判断を6月会合に事実上先送りする公算が大きい。実質金利の低さを背景とした円の構造的な弱さが、改めて円に重荷となりやすいだろう。

 中東情勢については予断を許さない。アラグチ・イラン外相は、パキスタンに対し、米国の「停戦協定違反の継続」が外交プロセスの障害になっているとの立場を伝達しており、和平協議再開へのハードルは依然高い。トランプ大統領が強硬姿勢を貫くなか、あとはバンス副大統領の交渉能力次第か。第2回の和平協議が実際に開かれて進展があるまでは、「有事のドル買い」が意識されやすい。


想定レンジ上限
・ドル円、7日高値160.03円

想定レンジ下限
・ドル円、20日安値158.46円


(小針)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。