ロンドン為替見通し=ユーロドルは上値重いか、米指標控え様子見も中東報道に警戒

 本日のロンドン外国為替市場のユーロドルは、米国の利上げ観測を背景に上値の重い展開が続きそうだ。足もとでは売りの勢いが一服しているものの、反発の機運は極めて鈍い。今週末に控える米雇用統計などの最重要指標を前に市場全体に様子見ムードが広がりやすいなか、中東の地政学リスクを巡る突発的なヘッドラインが、地合いを左右する最大の波乱要因として意識されている。

 市場の視線が集まるのは、米国とイランが相互の攻撃停止に合意し、30日にカタールの首都ドーハでホルムズ海峡の通航問題を巡る緊迫の協議を行うとの報道だ。これまでスイスを舞台に進められていた対話から、供給網の生命線である海峡の安全確保へと焦点が急遽シフトした格好となる。この地ならしとして、両国はすでにスイス当局を介した書面での文言調整に入ったと伝わっており、当事国間の直接的な衝突リスクがいったん和らいだことは市場の安心感を誘いやすい。

 もっとも、ユーロドルが本格的な反発に転じるには力不足の感が否めない。直近の強い米経済指標を受けた米利上げ再開観測が根底にあるなかで、ユーロの戻りは限定的なものにとどまっている。ドーハでの協議に向けた続報で少しでも不透明感が強まれば、再び「有事のドル買い」の土台が作動し、ユーロドルを押し下げる圧力に変化しかねない。7月2日の米雇用統計など重要指標を複数控える週前半とあって実需の動きは鈍いとみられるが、材料の空白を縫うように伝わる中東報道が相場の振幅を広げるリスクには警戒が必要だ。

 欧州固有の材料としては、ポルトガルのシントラでECB主催の国際金融会議「ECBフォーラム」が開幕する。主要高官が一堂に会するため突発的な要人発言には注意したいが、ECBの先行き利下げ・据え置きを巡る政策方針についてはすでに市場の織り込みが進んでいる。サプライズ発言が飛び出さない限り為替市場の反応は一時的なものにとどまりやすく、本日の相場においてはあくまで補助的な材料という位置付けになりそうだ。

想定レンジ上限
ユーロドル:26日高値の1.1434ドル

想定レンジ下限
ユーロドル:24日安値の1.1325ドル

(越後)
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