ロンドン為替見通し=ユーロドル、NATO首脳会議控え動きづらいか 財政負担が重しに

 本日のロンドン外為市場では、目立ったイベントが予定されていないなか、ユーロドルは北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を控えた欧州の財政動向や原油相場を眺めながらの値動きが続きそうだ。ポンドドルは労働党党首選をめぐる思惑で上下する場面があるか。

 明日7日から8日にトルコ・アンカラでは、NATO首脳会議が開催される。ウクライナのゼレンスキー大統領も招待されており、ロシアとの戦闘が続くなかでの欧州の安全保障をめぐる議論が焦点となる。昨年のハーグ首脳会議で合意した防衛費のGDP比5%目標(2035年まで)の進捗確認が主な議題となる見通しだ。

 ただし、防衛費の積み増しは欧州各国の財政負担の拡大を意味し、国債増発による利回り上昇圧力や財政不安の高まりを意識させやすい。さらに、防衛関連支出の多くは米国製装備の購入に向かいやすく、対米ドルでの資金流出圧力としてじわりとユーロの重石になりうる。

 為替にも影響しそうなのが原油相場の動向だ。石油輸出国機構(OPEC)プラス有志7カ国は5日、8月も日量18.8万バレルの増産継続で合意した。ホルムズ海峡の段階的な再開への期待も重なり、原油価格はすでに戦争前の水準に戻っている。もっとも、主要産油国の輸出は依然として戦争前を下回っており、増産の大半は名目上にとどまる。原油安が進めばエネルギー価格の低下を通じて欧州中央銀行(ECB)の追加利上げ観測を後退させる方向に働きやすい。
 
 英国に目を向けると、スターマー首相の辞意表明を受け、バーナム下院議員が有力な後継候補として浮上しており、先行き不透明感は薄れつつある。今後の焦点は財務相人事と財政路線の行方だろう。リーブス現財務相の留任が最も市場に安心感を与えるとみられているが、新首相就任後に交代させられる可能性は残り、ミリバンド現エネルギー相やストリーティング氏らの名前が取り沙汰されている。

 労働党党首選の立候補受付は7月9日から始まり、単独出馬なら7月中旬にもバーナム氏が就任する見通しだ。今後は、内閣の人事報道が出るたびにポンドが上下する場面があるだろう。

想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・基準線1.1498ドル
・ポンドドル、日足一目均衡表・雲の下限1.3409ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、1日安値1.1362ドル
・ポンドドル、日足一目均衡表・転換線1.3263ドル


(小針)
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