東京為替見通し=ドル円、4営業日連続での円買い介入に要警戒か

 3日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、7月米ISM製造業景況指数が55.6と予想の53.9を上回ったことや、為替介入とみられる円買いが見られなかったことなどで、157.22円付近まで買い戻された。ユーロドルは7月米ISM製造業景況指数の上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが優勢になり、1.1500ドルまで日通し安値を更新した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、本邦通貨当局が4営業日連続してドル売り・円買い介入に踏み切るのか否かを見極める展開が予想される。

 本邦通貨当局は、先週末の7月30日、31日、そして昨日8月3日と3営業日連続して円買い介入を断行してきた。国際通貨基金(IMF)の「自由変動相場制」のガイドラインでは、介入は6カ月で最大3回、そして3営業日の介入は1回とカウントされる。もし、本日4営業日目の介入に踏み切れば、3回目の介入とカウントされ、「変動相場制」に降格される可能性が高まることになるが、本邦通貨当局は意に介さないのか否かを見極めることになる。

 ドル円は、1月23日の日米協調のレートチェックの時の安値が155.63円まで、ゴールデンウィークの円買い介入の時の安値は155.04円、今回の日米協調円買い介入の安値は155.23円までとなっており、155円を割り込まなかった。
 そして、ドル円は、1月のレートチェックとゴールデンウィークの時の介入の高値を上回る水準まで切り返しており、それぞれの効果は短命に終わっていた。

 ここからの注目ポイントは、日米財務省の意図が、160円以上のドル高・円安を阻止するスタンスなのか、それとも155円以下まで押し下げる意図なのか。今後の「日米通貨同盟」(三村財務官)による協調介入の狙いを見極めていくことになる。

 また、米国の高官筋の話では、ベッセント米財務長官は、1月23日の日米協調によるドル高・円安是正のための「レートチェック」の時、ドル売り・円買い介入も辞さない構えだったとのことである。そして、今回の日米協調円買い介入の後、「さらなる協調介入も躊躇わない」と述べている。
 その背景としては、日本の財政への懸念から、日本国債下落や円下落が米国債市場に波及するのを阻止する意図だった、すなわち、日本銀行にさらなる利上げを促す目論見だったと思われる。

 1月23日の日米協調ドル高・円安是正のための「レートチェック」は、高市首相が「食料品への消費税一時免除」などの減税策を表明した後、ドル円は159円台まで上昇し、日本国債も売られ、新発10年物国債利回りは2.26%台へ上昇した局面で行われた。ドル円は、159.23円から155.63円まで下落した。

 また、ゴールデンウィークでの本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入では、ドル円は160.72円から155.04円まで下落していた。7月30日に高市首相が「食料品消費税減税」を表明した後、ドル円が163.74円まで上昇したため、7月31日に日米協調円安是正のための「円買い介入」が行なわれ、ドル円は、3日には155.23円まで下落した。

 ベッセント米財務長官は、植田日銀総裁に対して8月31日からのG20財務相・中央銀行総裁会議での再会を楽しみにしている、と述べている。
 これまでの日銀の利上げの前には、ベッセント米財務長官と植田日銀総裁の会談が行われており、9月の日銀金融政策決定会合での利上げ観測が高まりつつあり、ドル円の上値を抑える要因となるのかもしれない。


(山下)
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