ロンドン為替見通し=中東緊張と欧州熱波が重し、米雇用統計にらみの展開

 本日のロンドン為替市場でユーロドルは、中東情勢の緊張や欧州のエネルギー逼迫を巡る材料をこなしつつ、NY勢が参入する欧州午後に発表される米雇用統計待ちの様相が強まりそうだ。

 中東情勢では、ホルムズ海峡の管理を巡ってイランがオマーンと連携し、米国やイスラエル船籍など「敵対的」とみなす船舶の通航禁止を打ち出していることが警戒されている。イラン議会の委員会では、違反した船舶に積み荷価値の最大20%の罰金を科す法案の草案も審議中のようだ。

 加えて、親イラン武装組織フーシ派も6日、イエメン国内のサウジ軍拠点へミサイル攻撃を実施したと発表しており、緊張緩和への期待は後退気味だ。原油先物は7日のアジア時間も続伸しており、ユーロにとっては買われづらい状況が続く。

 欧州では熱波の影響が一段と深刻化している。イタリアは6日、全主要都市に最高レベルの健康警報を発令する異例の措置を取り、一部地域では42.8度を記録した。ハンガリーはドナウ川の水位低下で唯一の原発をほぼ停止せざるを得なくなり、国家施設の夜間照明を消灯。モルドバでも節電要請が出たことが報じられた。

 欧州連合(EU)は加盟国に山火事対策への支出拡大を促す方針だ。今夏の経済的損失はすでに150億ユーロを超えた、との一部試算も見受けられた。ブルガリアでも山火事で幹線道路が通行止めになるなど、被害は東欧にも広がっている。熱波の出口が見えない中、ユーロ圏のインフレ圧力にも波及しかねない。

 中東・欧州の緊張とは別に、ウクライナ侵攻でも動きがあった。ウクライナ国防省の分析では、ロシアは北朝鮮から弾道ミサイル120発と部隊約90人を受け入れる見通しという。自国の戦力低下を補う狙いとみられ、東アジアの安全保障にも影響しかねない。地政学リスクの火種は一つに留まらず、有事のドル買いが再燃する余地は残る。

想定レンジ上限
・ユーロドル、90日移動平均線1.1571ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・雲の下限1.1452ドル


(小針)
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