週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、GDP注目も翌週のイベント待ち
◆対円、神経質な動きの継続に注意
◆ポンド、GDPなどに注目も翌週の英中銀会合待ち
◆加ドル、米国との通商摩擦に警戒も加中銀のタカ派寄り姿勢が支え
予想レンジ
ポンド円 208.00-214.00円
加ドル円 111.00-115.00円
9月7日週の展望
ポンドは14日週に8月雇用・物価データやイングランド銀行(英中銀、BOE)の政策金利発表など注目イベントを控えている。加ドルは今週に金融政策イベントを通過し、当面新規材料が乏しい。両通貨ともに、対ドルでは中東情勢や米政策金利観測などを背景としたドルの動きに左右されやすい。対円では神経質な動きの継続に要注意だ。高市政権の財政政策への懸念を背景とした円の先安観が根強い一方で、日銀の利上げペースが加速するとの思惑や為替介入への警戒感が高まっており、乱高下が続く可能性がある。
来週、英国内では7月GDP、鉱工業生産、製造業生産、貿易収支の発表が予定されている。これらの指標結果が翌週17日のBOE政策金利決定に影響を与えるかにも注目したい。足元のインフレ率は2.9%と目標を上回っており、中東情勢に伴うエネルギー価格の上昇もインフレ再加速要因となっている。7月のGDPや生産関連指標が予想を上回れば、景気の底堅さと物価上昇への警戒から「利下げ」よりも「据え置きか利上げ」を見極める相場が強まり、ポンドを支える可能性がある。
一方、製造業や鉱工業生産が予想以上に弱ければ、インフレが高止まりしていてもBOEが景気を無視して追加利上げに動くことは難しいとの見方が強まる可能性がある。英国では長期金利の上昇が財政負担を高めており、10年債利回りが2008年以来の高水準に上昇する場面もみられている。金利上昇はポンドの支援材料となる一方、財政懸念を通じて売り材料にもなり得る。
来週、加国内では主要経済指標の発表が乏しい。カナダ中銀(BOC)は今週、市場予想通りに政策金利を2.25%に据え置くことを決定した。声明ではインフレ上振れリスクが高まったと指摘し、マックレムBOC総裁もインフレが高止まりすれば、複数回の利上げが必要になる可能性に言及した。7月のCPIは前年比3%程度で推移する一方、4-6月期GDPは年率3.3%増と底堅く、BOCの姿勢は従来よりも明らかにタカ派寄りであり、現在の加ドルは、利下げ期待よりも、年末以降の利上げ余地を意識しやすい状況にある。
ただし、8日に発動されるカナダの対米報復関税には注意が必要である。米国が8月22日から約276億カナダドル相当のカナダ製品に50%関税を課したことを受け、カナダは同規模を対象に15%、25%、50%の報復関税を9月8日から導入する。鉄鋼、アルミニウム、乳製品、家電、農業機械、電子機器などが対象となる。
8月31日週の回顧
ポンドは独自の材料が乏しいなか、対ドルでは1.35ドルを挟んでの上下と方向感に欠ける動きとなった。加ドルはBOCのタカ派姿勢が支えとなり、対ドルで1.38加ドル割れまでやや加ドル高に振れた。また、日銀の利上げ加速への思惑を背景に円が全面高となり、一時ポンド円は210円割れ、加ドル円は112円半ばまで急落した。(了)
(執筆:9月4日、9:00)
◆ポンド、GDPなどに注目も翌週の英中銀会合待ち
◆加ドル、米国との通商摩擦に警戒も加中銀のタカ派寄り姿勢が支え
予想レンジ
ポンド円 208.00-214.00円
加ドル円 111.00-115.00円
9月7日週の展望
ポンドは14日週に8月雇用・物価データやイングランド銀行(英中銀、BOE)の政策金利発表など注目イベントを控えている。加ドルは今週に金融政策イベントを通過し、当面新規材料が乏しい。両通貨ともに、対ドルでは中東情勢や米政策金利観測などを背景としたドルの動きに左右されやすい。対円では神経質な動きの継続に要注意だ。高市政権の財政政策への懸念を背景とした円の先安観が根強い一方で、日銀の利上げペースが加速するとの思惑や為替介入への警戒感が高まっており、乱高下が続く可能性がある。
来週、英国内では7月GDP、鉱工業生産、製造業生産、貿易収支の発表が予定されている。これらの指標結果が翌週17日のBOE政策金利決定に影響を与えるかにも注目したい。足元のインフレ率は2.9%と目標を上回っており、中東情勢に伴うエネルギー価格の上昇もインフレ再加速要因となっている。7月のGDPや生産関連指標が予想を上回れば、景気の底堅さと物価上昇への警戒から「利下げ」よりも「据え置きか利上げ」を見極める相場が強まり、ポンドを支える可能性がある。
一方、製造業や鉱工業生産が予想以上に弱ければ、インフレが高止まりしていてもBOEが景気を無視して追加利上げに動くことは難しいとの見方が強まる可能性がある。英国では長期金利の上昇が財政負担を高めており、10年債利回りが2008年以来の高水準に上昇する場面もみられている。金利上昇はポンドの支援材料となる一方、財政懸念を通じて売り材料にもなり得る。
来週、加国内では主要経済指標の発表が乏しい。カナダ中銀(BOC)は今週、市場予想通りに政策金利を2.25%に据え置くことを決定した。声明ではインフレ上振れリスクが高まったと指摘し、マックレムBOC総裁もインフレが高止まりすれば、複数回の利上げが必要になる可能性に言及した。7月のCPIは前年比3%程度で推移する一方、4-6月期GDPは年率3.3%増と底堅く、BOCの姿勢は従来よりも明らかにタカ派寄りであり、現在の加ドルは、利下げ期待よりも、年末以降の利上げ余地を意識しやすい状況にある。
ただし、8日に発動されるカナダの対米報復関税には注意が必要である。米国が8月22日から約276億カナダドル相当のカナダ製品に50%関税を課したことを受け、カナダは同規模を対象に15%、25%、50%の報復関税を9月8日から導入する。鉄鋼、アルミニウム、乳製品、家電、農業機械、電子機器などが対象となる。
8月31日週の回顧
ポンドは独自の材料が乏しいなか、対ドルでは1.35ドルを挟んでの上下と方向感に欠ける動きとなった。加ドルはBOCのタカ派姿勢が支えとなり、対ドルで1.38加ドル割れまでやや加ドル高に振れた。また、日銀の利上げ加速への思惑を背景に円が全面高となり、一時ポンド円は210円割れ、加ドル円は112円半ばまで急落した。(了)
(執筆:9月4日、9:00)