NY為替見通し=ドル円、米8月CPIのサプライズに要警戒か
本日のNY為替市場のドル円は、まずは米8月消費者物価指数(CPI)のサプライズに要警戒。その後は、インフレ指標の結果を受けた米長期債利回りの動向や、荒い動きが続く原油価格を注視しながらの取引となるだろう。
昨日発表された米8月卸売物価指数(PPI)が前年比+5.4%と、7月の+4.8%から伸び率が加速した。これを受けてCMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率が発表前の60%台から70%台に上昇している。
本日発表される米8月CPIは、前年比+3.4%と7月と変わらずと予想されているものの、PPIと同様に加速する可能性に警戒しておきたい。もし予想を下回った場合でも、足元の原油価格高騰を受けて、追加利上げが必要となる可能性は高まったままだろう。ジャクソンホール会合でウォーシュFRB議長が示唆していたように、FOMCでは物価上昇圧力の抑制に向けた対応が求められる可能性がある。
また、米国長期債利回りは、原油価格上昇を受けたインフレ高進懸念や財政赤字拡大懸念などから上昇基調にある。米10年債入札での最高落札利回りは4.834%、米30年債入札では5.308%と、いずれも高水準だった。米財務省による財政健全化策の内容次第では、米国債格下げの可能性も念頭に置きたい。
ベッセント米財務長官は就任当時、米10年債利回りを4.0%未満に抑えると表明。先月には「米財務省版ツイスト」という策によって長期債利回りの上昇を抑えようとしたものの、債券自警団による売り圧力に抗し切れない状況が続いている。
2026年会計年度の利払い額は、7月までで1兆1695.93億ドル(利率:3.32%)と過去最高を記録した。今後2年間で発行されている国債の50%が満期を迎える(※2026年:9兆ドル、2027年:5兆ドル)ため、現状の米中長期債利回りの高止まりが続いた場合、利払い額は2倍の2兆ドルに達することが警戒されている。
トランプ大統領は、中間選挙で共和党が下院と上院の過半数を維持した場合、米国の成人に5000ドルの「トランプ配当」を給付すると提案した。給付金が全ての成人米国民(国勢調査によれば約2億4000万人)に支払われた場合、総額は約1兆2000億ドルとなる換算だ。問題は、財源はどこにあるかだろう。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処は155.30円(9/3・4安値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処は153.29円(9/10安値)
(山下)
昨日発表された米8月卸売物価指数(PPI)が前年比+5.4%と、7月の+4.8%から伸び率が加速した。これを受けてCMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率が発表前の60%台から70%台に上昇している。
本日発表される米8月CPIは、前年比+3.4%と7月と変わらずと予想されているものの、PPIと同様に加速する可能性に警戒しておきたい。もし予想を下回った場合でも、足元の原油価格高騰を受けて、追加利上げが必要となる可能性は高まったままだろう。ジャクソンホール会合でウォーシュFRB議長が示唆していたように、FOMCでは物価上昇圧力の抑制に向けた対応が求められる可能性がある。
また、米国長期債利回りは、原油価格上昇を受けたインフレ高進懸念や財政赤字拡大懸念などから上昇基調にある。米10年債入札での最高落札利回りは4.834%、米30年債入札では5.308%と、いずれも高水準だった。米財務省による財政健全化策の内容次第では、米国債格下げの可能性も念頭に置きたい。
ベッセント米財務長官は就任当時、米10年債利回りを4.0%未満に抑えると表明。先月には「米財務省版ツイスト」という策によって長期債利回りの上昇を抑えようとしたものの、債券自警団による売り圧力に抗し切れない状況が続いている。
2026年会計年度の利払い額は、7月までで1兆1695.93億ドル(利率:3.32%)と過去最高を記録した。今後2年間で発行されている国債の50%が満期を迎える(※2026年:9兆ドル、2027年:5兆ドル)ため、現状の米中長期債利回りの高止まりが続いた場合、利払い額は2倍の2兆ドルに達することが警戒されている。
トランプ大統領は、中間選挙で共和党が下院と上院の過半数を維持した場合、米国の成人に5000ドルの「トランプ配当」を給付すると提案した。給付金が全ての成人米国民(国勢調査によれば約2億4000万人)に支払われた場合、総額は約1兆2000億ドルとなる換算だ。問題は、財源はどこにあるかだろう。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処は155.30円(9/3・4安値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処は153.29円(9/10安値)
(山下)
