NY為替見通し=ドル円、米10年債市場の「嵐の前の静けさ」に要注目か
本日のNY為替市場のドル円は、米10年債入札の動向を見極める展開が予想される。なお今後は、11日の米8月消費者物価指数(CPI)や15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)という重要イベントが控える。
ベッセント米財務長官は、先月は「市場が知らない情報」を持っていると述べ、昨日は「非対称的な情報(asymmetric information)」を持っているとした。さらに、「私に逆張りしたいなら、ぜひやってみればいい」と円売り派をけん制している。ベッセント氏は、米国債市場の管理には苦戦している一方、円相場の管理では、これまでのところ成功しているともみられる。同氏の発言は、引き続き円相場を左右する材料の一つとなりそうだ。
米国債市場は、今後、大規模な社債・国債発行に加えて、米財務省による国債買い戻し(バイバック)の拡大が9月10日から始まる。嵐の前の静けさとの見方が出ている。米10年債利回りは、8月19日のベッセント氏による「米財務省版ツイスト」を受けて4.70%台から4.60%台に低下。その後は4.80%台に上昇し、5%台が視野に入る水準まで上昇している。
米国の債務残高が40兆ドルを超え、年間の利払いが防衛費を超えて1兆ドル台となる中、これまでの低金利債から現状の高金利債への借り換えが進む可能性がある。その場合、利払い負担が2兆ドルに達する可能性も意識される。大口の米国債購入先だった年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)やノルウェー政府年金基金(NBIM)などによる海外資産の見直しが進む可能性もあり、焦点は米10年債入札の結果となる。
また、来週のFOMCでは、FF金利が0.25%引き上げられる確率が高まっている。米8月CPIの伸び率が鈍化して据え置きとなった場合でも、財政や国債需給への懸念から米国債市場が売りで反応し、米10年債利回りが5%に接近する可能性も視野に入る。
さらに、ベッセント氏が公表を示唆していた財政健全化策の内容にも注目したい。財政健全化につながらないとの見方が強まれば、最悪のシナリオとして米国債格下げへの懸念が強まる可能性もある。ベッセント財務長官の今後の発言とともに、米国債市場の動向が焦点となる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処は154.42円(9/8高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処は152.10円(1/27安値=年初来安値)
(山下)
ベッセント米財務長官は、先月は「市場が知らない情報」を持っていると述べ、昨日は「非対称的な情報(asymmetric information)」を持っているとした。さらに、「私に逆張りしたいなら、ぜひやってみればいい」と円売り派をけん制している。ベッセント氏は、米国債市場の管理には苦戦している一方、円相場の管理では、これまでのところ成功しているともみられる。同氏の発言は、引き続き円相場を左右する材料の一つとなりそうだ。
米国債市場は、今後、大規模な社債・国債発行に加えて、米財務省による国債買い戻し(バイバック)の拡大が9月10日から始まる。嵐の前の静けさとの見方が出ている。米10年債利回りは、8月19日のベッセント氏による「米財務省版ツイスト」を受けて4.70%台から4.60%台に低下。その後は4.80%台に上昇し、5%台が視野に入る水準まで上昇している。
米国の債務残高が40兆ドルを超え、年間の利払いが防衛費を超えて1兆ドル台となる中、これまでの低金利債から現状の高金利債への借り換えが進む可能性がある。その場合、利払い負担が2兆ドルに達する可能性も意識される。大口の米国債購入先だった年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)やノルウェー政府年金基金(NBIM)などによる海外資産の見直しが進む可能性もあり、焦点は米10年債入札の結果となる。
また、来週のFOMCでは、FF金利が0.25%引き上げられる確率が高まっている。米8月CPIの伸び率が鈍化して据え置きとなった場合でも、財政や国債需給への懸念から米国債市場が売りで反応し、米10年債利回りが5%に接近する可能性も視野に入る。
さらに、ベッセント氏が公表を示唆していた財政健全化策の内容にも注目したい。財政健全化につながらないとの見方が強まれば、最悪のシナリオとして米国債格下げへの懸念が強まる可能性もある。ベッセント財務長官の今後の発言とともに、米国債市場の動向が焦点となる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処は154.42円(9/8高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処は152.10円(1/27安値=年初来安値)
(山下)
