ニューヨーク外国為替市場概況・23日 ドル円、続落

 23日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は139.60円と前営業日NY終値(141.23円)と比べて1円63銭程度のドル安水準だった。前週分の米新規失業保険申請件数や11月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想より弱い結果となったことを受けて、米長期金利が低下すると全般ドル売りが優勢となった。一目均衡表雲の下限140.83円や節目の140.00円など重要なサポートを下抜けたことで売りが強まった面もある。
 米連邦準備理事会(FRB)がこの日公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(11月1-2日分)で「ほとんどの当局者は利上げペースの減速が近く適切になると認識」「当局者らは急速な利上げによるリスク増大を認識」との見解が示されたこともドル売りを促し、4時30分前に一時139.17円まで値を下げた。
 なお、明日24日は米国が感謝祭の祝日で休場、25日も実質休場となることから取引参加者が減少。市場では「連休とサッカーのワールドカップが重なったことで、市場流動性が低下。薄商いとなる中、値が振れやすい面もあった」との指摘があった。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0397ドルと前営業日NY終値(1.0304ドル)と比べて0.0093ドル程度のユーロ高水準だった。低調な米経済指標が相次いだことをきっかけに米10年債利回りが3.68%台まで低下するとユーロ買い・ドル売りが先行。FOMC議事要旨公表後に全般ドル売りが加速すると、一時1.0405ドルまで上値を伸ばした。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.03まで低下した。市場では「次回FOMCでは利上げ幅が0.75%から0.50%に縮小され、近く利上げは停止されるだろう」との声も聞かれた。

 ユーロ円は続落。終値は145.14円と前営業日NY終値(145.53円)と比べて39銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの上昇につれた買いが入った半面、ドル円の下落につれた売りが出たため一時144.64円と本日安値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:139.17円 - 141.61円
ユーロドル:1.0297ドル - 1.0405ドル
ユーロ円:144.64円 - 146.14円

(中村)
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