欧州マーケットダイジェスト・30日 株高・金利低下・円神経質

(30日終値:31日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=143.87円(30日15時時点比△0.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.40円(△0.15円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1357ドル(△0.0007ドル)
FTSE100種総合株価指数:8772.38(前営業日比△55.93)
ドイツ株式指数(DAX):23997.48(△64.25)
10年物英国債利回り:4.647%(▲0.001%)
10年物独国債利回り:2.500%(▲0.008%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月独小売売上高
(前月比)  ▲1.1%      0.9%・改
(前年比)   4.0%      1.3%・改
1-3月期スウェーデン国内総生産(GDP)
(前期比)  ▲0.2%      0.5%・改
5月スイスKOF景気先行指数
        98.5       97.1
1-3月期トルコ国内総生産(GDP)
(前年比)   2.0%      3.0%
4月トルコ失業率
        8.6%      8.0%・改
5月独消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比)   0.1%      0.4%
(前年比)   2.1%      2.1%
4月南アフリカ貿易収支
    141億ランドの黒字 226億ランドの黒字・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は一進一退。欧州勢の参入後はしばらく144.00円を挟んだ水準でのもみ合いとなっていたが、トランプ米大統領が「中国は米国との合意に違反した」と発言すると、米中貿易摩擦への懸念が再び意識されて143.48円付近まで弱含んだ。ただ、アジア時間につけた安値143.44円の手前で下値の堅さを確認すると次第に買い戻しが強まり、24時前には144.44円まで一転して上昇。米10年債利回りが4.39%台から4.43%台まで上昇したことも相場の支えとなったが、米長期金利の上昇は続かなかったため、24時以降は再び143.70円台まで押し戻された。米政権の関税政策に対する不透明感が根強いこともあり、一時プラス圏に浮上したダウ平均が再び下落したことも相場の重しとなった。

・ユーロドルは下げ渋り。トランプ米大統領の発言を受けてドル売りが一時進んだ場面では1.1350ドル台まで上昇。その後にいったんは1.1313ドルの本日安値をつけたが、米政策の先行き不透明感を手掛かりにしたドル売りが相場を支え、2時30分過ぎには1.1367ドル付近まで切り返した。

・ユーロ円は下値が堅い。アジア時間からリスクオフの流れが続き、米大統領の発言が伝わった直後には162.81円まで下押しした。ただ、その後はドル円と同じく一転して買い戻しが優勢となり、163.80円台まで反発。24時以降は163.20円台まで再び押し戻されるなど荒い値動きとなった。

・ロンドン株式相場は3営業日ぶりに反発。昨日までの下落の反動から週末を前に買い戻しが入った。アストラゼネカなど医薬品株を中心にヘルスケアが買われたほか、公共事業セクターも上昇し、指数を下支えした。

・フランクフルト株式相場は3営業日ぶりに反発。前日までの下げの反動で買い戻しが先行したが、引けにかけては上値も重くなった。個別ではザランド(1.98%高)やフレゼニウス(1.89%高)などが上昇した一方、ザルトリウス(3.30%安)などは下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。

(岩間)
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