株式明日の戦略-方向感が定まらず小幅安、中銀イベントを波乱なく消化できるか
30日の日経平均は4日続落。終値は19円安の40654円。米国株安を受けても上昇して始まったが、上方修正を発表したアドバンテスト<6857.T>が買い先行後に失速したことから、早々にマイナス転換。その後、ロシアのカムチャッカ半島付近を震源とした大規模な地震の発生に伴い、日本でも津波警報が発令されたことを受けて、一時下げ幅を3桁に広げた。
ただ、下押し圧力は限定的で、40500円近辺で切り返すと、前引けではプラスを確保。後場はプラス圏が定着せず再びマイナス圏に沈んだものの、下げ幅を3桁に広げることはなく、小幅な下落で取引を終えた。プライムでは値上がり銘柄が圧倒的に多く、TOPIXは上昇した。
東証プライムの売買代金は概算で4兆9400億円。業種別では非鉄金属、繊維、海運などが上昇した一方、空運、サービス、パルプ・紙などが下落した。1Qが大幅な増収増益となったツガミ<6101.T>が後場急伸。半面、下方修正や今期の無配見通しを発表した大阪製鉄<5449.T>が後場に入って急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1071/値下がり482。米コーニングの株価急騰に刺激され、フジクラや古河電工など電線株が人気化。三菱重工、川崎重工、IHIの防衛大手3社がそろって大きく上昇した。決算を受けてNECが急伸しており、富士通や日立など他の電機株にも買いが波及。証券会社が投資判断を引き上げた住友ファーマが16.3%高と値を飛ばした。
一方、決算が市場の期待に届かなかったキーエンスが大幅安。1Qが減収減益となった村田製作所が後場に入って値を崩した。通期見通しの下方修正がネガティブサプライズとなったシマノはストップ安まで売り込まれた。前日決算で売られたコマツが連日の大幅安。前日ストップ安比例配分となったさくらネットが7.6%安となった。アドバンテストは1Qが大幅な増益となり、通期の見通しも引き上げたが、期待値も相応に高かっただけに1.1%安と下落で終えた。
日経平均は4日続落。決算反応が注目を集めたアドバンテストにそれほど値幅が出なかったこともあり、終日方向感が定まらなかった。下落ではあったが値上がり銘柄が多かった上に、自然災害に関するニュースにも耐性を示しており、底堅かったと言える。半導体株は材料が少ない時期に先んじて大きく水準を切り上げていただけに、決算は良くて当たり前とみられているもよう。あすは引け後に東京エレクトロンが決算発表を予定している。
あすはFOMCと日銀会合の結果を消化する。どちらも政策金利は据え置きが濃厚とみられており、会合後のパウエルFRB議長および植田日銀総裁の会見が重要となる。
FOMCに関しては、トランプ大統領が利下げを強く望んでいる中、FRBから早期の利下げを示唆するようなメッセージが市場に届けられるかどうかが注目される。利下げに消極的と受け止められた場合には、トランプ大統領がFRBに対する批判を強めることで、米債券市場や為替市場が不安定となるリスクがある。
日銀会合に関しては、日米交渉が合意に至ったことで、日銀が利上げを再開するのではないかといった見方が浮上している。日銀が利上げに対してどういったイメージを持っているかを、植田総裁の会見から読み取っていくことになる。日銀総裁会見は引け後のため、あすはFOMCを受けた米国株に好反応が見られるようなら、日本株にもプラスの影響が及ぶだろう。ただし、米国で早期の利下げ期待が高まり、日本で早期の利上げが意識された際には、日米金利差縮小観測から円高・ドル安が進行する可能性がある。急激な円高は日本株には逆風となるだけに、為替動向には注意を払っておきたい。
ただ、下押し圧力は限定的で、40500円近辺で切り返すと、前引けではプラスを確保。後場はプラス圏が定着せず再びマイナス圏に沈んだものの、下げ幅を3桁に広げることはなく、小幅な下落で取引を終えた。プライムでは値上がり銘柄が圧倒的に多く、TOPIXは上昇した。
東証プライムの売買代金は概算で4兆9400億円。業種別では非鉄金属、繊維、海運などが上昇した一方、空運、サービス、パルプ・紙などが下落した。1Qが大幅な増収増益となったツガミ<6101.T>が後場急伸。半面、下方修正や今期の無配見通しを発表した大阪製鉄<5449.T>が後場に入って急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1071/値下がり482。米コーニングの株価急騰に刺激され、フジクラや古河電工など電線株が人気化。三菱重工、川崎重工、IHIの防衛大手3社がそろって大きく上昇した。決算を受けてNECが急伸しており、富士通や日立など他の電機株にも買いが波及。証券会社が投資判断を引き上げた住友ファーマが16.3%高と値を飛ばした。
一方、決算が市場の期待に届かなかったキーエンスが大幅安。1Qが減収減益となった村田製作所が後場に入って値を崩した。通期見通しの下方修正がネガティブサプライズとなったシマノはストップ安まで売り込まれた。前日決算で売られたコマツが連日の大幅安。前日ストップ安比例配分となったさくらネットが7.6%安となった。アドバンテストは1Qが大幅な増益となり、通期の見通しも引き上げたが、期待値も相応に高かっただけに1.1%安と下落で終えた。
日経平均は4日続落。決算反応が注目を集めたアドバンテストにそれほど値幅が出なかったこともあり、終日方向感が定まらなかった。下落ではあったが値上がり銘柄が多かった上に、自然災害に関するニュースにも耐性を示しており、底堅かったと言える。半導体株は材料が少ない時期に先んじて大きく水準を切り上げていただけに、決算は良くて当たり前とみられているもよう。あすは引け後に東京エレクトロンが決算発表を予定している。
あすはFOMCと日銀会合の結果を消化する。どちらも政策金利は据え置きが濃厚とみられており、会合後のパウエルFRB議長および植田日銀総裁の会見が重要となる。
FOMCに関しては、トランプ大統領が利下げを強く望んでいる中、FRBから早期の利下げを示唆するようなメッセージが市場に届けられるかどうかが注目される。利下げに消極的と受け止められた場合には、トランプ大統領がFRBに対する批判を強めることで、米債券市場や為替市場が不安定となるリスクがある。
日銀会合に関しては、日米交渉が合意に至ったことで、日銀が利上げを再開するのではないかといった見方が浮上している。日銀が利上げに対してどういったイメージを持っているかを、植田総裁の会見から読み取っていくことになる。日銀総裁会見は引け後のため、あすはFOMCを受けた米国株に好反応が見られるようなら、日本株にもプラスの影響が及ぶだろう。ただし、米国で早期の利下げ期待が高まり、日本で早期の利上げが意識された際には、日米金利差縮小観測から円高・ドル安が進行する可能性がある。急激な円高は日本株には逆風となるだけに、為替動向には注意を払っておきたい。