ロンドン為替見通し=ユーロドル、欧米金利差が材料に ポンドは財政不安警戒

 本日のロンドン為替市場では、引き続き中東情勢を睨みながらの展開になりそうだ。もっとも前日は原油先物が急落したにもかかわらず、ユーロドルの上値は重い展開となった。本日から開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、市場は原油よりも米国と欧州の金利差を意識し始めているもよう。当面はユーロ圏と米国の長期金利動向を見極める展開が続きそうだ。ポンドは、英国のバーナム新政権への期待と財政不安のせめぎ合いが焦点となる。

 中東情勢では、米国が週末にかけて対イラン攻撃を停止し、外交協議への期待がにわかに高まった。ただし、ホルムズ海峡の閉塞状態は解消されておらず、またサウジアラビアではイラン系とみられる民兵による石油施設への攻撃が報告されたほか、親イラン武装組織フーシ派はバベルマンデブ海峡でも同様の海上封鎖戦略を展開しようとしているとの分析も出ている。中東の地政学リスク払拭にはまだ時間がかかりそうだ。

 為替市場が重要視するのは、やはりFOMCだ。市場はすでに利上げの方向感を織り込みつつあり、焦点はいつ金利を引き上げるかに移っている。日本時間30日未明に発表される声明文やウォーシュFRB議長の会見が、利上げ時期を前倒しさせるようなタカ派的な内容になるかが注目される。原油相場が下落したことでインフレ懸念は和らいだものの、欧米金利差がドルに有利な構図が崩れない限り、ユーロドルの反発力は限られやすい。

 一方の英国では、労働党が支持率を1年3カ月ぶりにリフォームUKから奪還するなど、バーナム新政権に追い風が吹いている。バーナム首相による電気料金の引き下げやバス運賃の上限設定など、生活密着型の施策が相次ぎ好感される形だ。しかしながら、財源の裏付けが乏しいとの指摘もあり、財政規律への懸念が昨日のポンド安を招いた。今週の英中銀金融政策委員会(MPC)を控え、支持率上昇と財政不安という綱引きが、ポンドの方向感を左右しそうだ。


想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.1420ドル
・ポンドドル、27日高値1.3364ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、6月24日安値(年初来安値)の1.1325ドル
・ポンドドル、6月30日安値1.3213ドル


(小針)
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