NY為替見通し=米超長期債の動向に注目、ドル売り・円売り地合いは変わらずか
本日のNY為替市場では、経済指標として購買担当者景気指数(PMI)速報値が発表される。ただ、市場はここ数週間、経済指標よりも米国をはじめとする各国の財政政策への懸念を背景とした債券市場の動きを主眼としている。引き続き、債券市場が為替市場に与える影響は大きくなるだろう。
19日、米財務省は償還までの期間が10年以上となる国債の買い入れ規模を少なくとも2倍に拡充すると発表した。これを受けて同日の米債は買い戻され、上昇基調にあった米債利回りも低下した。しかし、昨日20日には長期債利回りが発表前の水準を上回り、超長期債利回りも発表前の水準まで戻している。超長期債利回りは、発表前につけた5.3%台には辛うじて届いていないものの、この水準を上抜けた場合は、米財務省がさらに買い入れ規模を増額したとしても、米債の買い戻しが一時的なものにとどまり、米債市場のクラッシュを誘発するリスクが高まりそうだ。
このような状況下で、仮に米債が買い戻された場合は、米金利の低下を通じてドル売りが進むことになる。一方、米債が売られた場合でも、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のように米国のトリプル安への懸念が強まれば、米金利が上昇してもドルが売られる可能性がある。そのため、市場参加者もドルを積極的に買い進めにくく、ドルの上値を抑える要因となりそうだ。
また、米国の戦費拡大が確実視されるなか、トランプ政権が在日米軍の負担を日本にさらに求めるなど、米国の財政負担を日本に肩代わりさせる可能性もある。本邦の財政悪化がさらに進むリスクもあるため、円を買うのも難しく、ドル売り・円売り地合いが継続する可能性もあるだろう。
市場では、来週末に予定されているジャクソンホール会議でのウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に向けて、債券市場が活発になることが予想される。米財政への懸念とFRBの金融政策を巡る思惑が交錯するなか、米債市場の動向が為替市場を左右する展開が続きそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、これまでの日通し高値159.13円。その上は18日高値159.78円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、19・20日に割り込めていない158.00円。その下は10日安値157.54円。
(松井)
19日、米財務省は償還までの期間が10年以上となる国債の買い入れ規模を少なくとも2倍に拡充すると発表した。これを受けて同日の米債は買い戻され、上昇基調にあった米債利回りも低下した。しかし、昨日20日には長期債利回りが発表前の水準を上回り、超長期債利回りも発表前の水準まで戻している。超長期債利回りは、発表前につけた5.3%台には辛うじて届いていないものの、この水準を上抜けた場合は、米財務省がさらに買い入れ規模を増額したとしても、米債の買い戻しが一時的なものにとどまり、米債市場のクラッシュを誘発するリスクが高まりそうだ。
このような状況下で、仮に米債が買い戻された場合は、米金利の低下を通じてドル売りが進むことになる。一方、米債が売られた場合でも、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のように米国のトリプル安への懸念が強まれば、米金利が上昇してもドルが売られる可能性がある。そのため、市場参加者もドルを積極的に買い進めにくく、ドルの上値を抑える要因となりそうだ。
また、米国の戦費拡大が確実視されるなか、トランプ政権が在日米軍の負担を日本にさらに求めるなど、米国の財政負担を日本に肩代わりさせる可能性もある。本邦の財政悪化がさらに進むリスクもあるため、円を買うのも難しく、ドル売り・円売り地合いが継続する可能性もあるだろう。
市場では、来週末に予定されているジャクソンホール会議でのウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に向けて、債券市場が活発になることが予想される。米財政への懸念とFRBの金融政策を巡る思惑が交錯するなか、米債市場の動向が為替市場を左右する展開が続きそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、これまでの日通し高値159.13円。その上は18日高値159.78円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、19・20日に割り込めていない158.00円。その下は10日安値157.54円。
(松井)