NY為替見通し=円高・ドル安の流れ、NY勢がどう消化するか注目

 NYタイムのドル円は、東京から欧州タイムにかけて進んだ円高・ドル安の流れをNY勢がどう消化するかが焦点となる。昨日NYタイムでは弱い米雇用関連指標や為替介入警戒感から158.22円まで下落した後、中東の地政学リスクに伴うドル買いなどで持ち直す場面もあったが、本日の相場環境は日銀を巡る思惑によって一変している。

 昨日は高田日銀審議委員が「機動的な対応が必要」「連続利上げになることもあり得る」とタカ派的な発言を行ったことで円買いが強まった。本日の東京市場でも、先日伝わった「ベッセント米財務長官が植田日銀総裁との会談で円安是正を求めた」との話も意識されているなか、「日銀は今月会合で0.25%の利上げを行う公算」との報道が伝わった。一部で期待されていた0.50%の大幅利上げ観測が肩透かしを食らった格好で157.30円台まで買い戻される場面もあったが、戻りの鈍さを確認すると「10月以降も柔軟に利上げ」との見通しも重しとなり再び売りが優勢に。159円手前から8月3日以来の安値水準156円前半まで下落が進んでいる。

 今夜は7月米貿易収支や前週分の米新規失業保険申請件数、8月米ISM非製造業指数などの注目度の高い米経済指標が発表される。指標結果を受けた米長期金利の反応や、WTI原油先物が一時92ドル台まで上昇・高止まりしていることによる「有事のドル買い・インフレ懸念」も意識されるところだ。ただ、足元では日銀の利上げペース加速観測や本邦当局による介入警戒感(160円近辺の防戦ライン意識)が極めて強い上値の重しとなっており、円買いの勢いが勝る局面ではドルの下支え効果は限定的となりやすい。
 157.30円台での戻りの鈍さを確認して再び売りが強まった経緯からも、NY勢が本格参入した後に156円前半からさらに下値を試すか、米指標の内容を踏まえて持ち直せるかに注目したい。


・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、欧州序盤の戻り157.37円。

・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、8月3日安値155.23円。

(関口)
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