NY為替見通し=ドル円、底堅いも引き続き160円台では伸び悩みか

 本日これまでのドル円は159円半ばまで調整の売りが優勢となった。本日のNY市場のドル円は、ウォーシュFRB議長のタカ派姿勢を背景とした米金利上昇・ドル買いが下支えする一方、160円台では円買い介入への警戒感が強く、上値を追いにくい展開が予想される。

 先週末のジャクソンホール会議でウォーシュ議長は、基調的なインフレ率が十分な速度で目標に向かっていると確信できなければ「やるべき仕事がある」と述べ、利上げの可能性を示唆した。これを受けて市場では9月FOMCでの利上げ観測が急速に高まり、米短期金利が上昇。ドル円は一時160円台まで上昇した。NY市場では米金利の動向が引き続きドル円を左右する最大の材料となる。

 一方、160円台では日本政府・日銀による円安けん制と介入警戒感が強い。日米両国は7月31日に約15年ぶりとなる協調円買い介入を実施し、日本側は追加介入をためらわない姿勢を示している。ベッセント米財務長官は30日、最近の円の動きについて「かなり抑制されている」とし、現時点では無秩序な動きではないとの認識を示した。これは直ちに追加介入へ動く状況ではないとの安心感を与える一方、160円台でのドル円上昇に対する市場の警戒を完全に解くものではない。

 さらに、本日は米・イランを巡る地政学情勢にも注意が必要である。米国によるイランへの攻撃と報復を受けて原油価格が上昇しており、インフレ再燃への懸念から米金利が高止まりしやすい状況となっている。これはドル買い材料となりやすい。

 したがって本日のNY市場では米利上げ観測を背景にドル円の地合いは底堅いものの、160円台では介入警戒感が強く、上昇一服から利益確定売りが入りやすいとみる。160円台定着を試す展開も考えられるが、政府・日銀の対応を巡る思惑から上値では慎重な動きとなる公算が大きい。

・想定レンジ上限
 ドル円、本日これまでの高値(同28日高値)160.20円や7月31日高値160.88円が上値めど。

・想定レンジ下限
 ドル円、28日安値159.30円や日足一目均衡表・転換線159.12円が下値めど。

(金)
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