東京為替見通し=ドル円、日銀利上げ観測やGPIFのポートフォリオ変更観測で続落か

 3日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、ウォラーFRB理事の発言「インフレ圧力の鈍化が確認されれば、政策金利の据え置きを支持する」を受けて、米早期利上げ観測が後退し155.30円まで下落した後、155.85円付近まで下げ幅を縮めた。ユーロドルはFRBが早期に利上げするとの観測が後退したことで1.1641ドルまで上昇した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、今夜発表される米8月雇用統計を控えて動きづらい展開が予想される中、日銀金融政策決定会合での利上げ幅や利上げペースへの思惑、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本資産構成割合(基本ポートフォリオ)変更への観測などから下値を探る展開が予想される。

 17-18日の日銀金融政策決定会合に関しては、0.25%の利上げは織り込み済みとなっており、焦点は利上げ幅が0.50%に拡大するかどうか、さらに、高田日銀審議委員が言及した機動的な対応としての連続利上げに踏み切るシナリオが示されるかどうかとなる。
 一部市場筋は、来春まで3回の利上げ(0.75%=3x0.25%)、すなわちターミナルレート(政策金利の最終到達水準)1.75%と予想している。
 またGPIFの基本ポートフォリオ変更という円買い材料が浮上しており、本日も関連ヘッドラインに警戒しておきたい。

 一方、先週のジャクソンホール会合での講演で、ウォーシュFRB議長はインフレ高進に対して利上げでの対応に言及したが、利上げの時期については言及せず、今回の発言を「フォワードガイダンス」と受け取るべきではないとくぎを刺していた。
 2日にはウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が「インフレは緩やかな低下傾向にあると認識。金利は適切な水準にある」と据え置きを支持する発言をしたが、昨日はウォラーFRB理事が「インフレ圧力の鈍化が確認されれば、政策金利の据え置きを支持する」と述べたことで、フェドウオッチでの9月FOMCの利上げ確率と据え置き確率はほぼ拮抗している。

 ドル円は、7月31日にベッセント米財務長官が主導したと思われる日米協調円買い介入を受けて、160円台から155円台まで下落したが、今回も財務長官による日本の金融・財政政策への介入めいた発言で、160円台から155円台まで下落している。

 ベッセント米財務長官は、日本の長期金利上昇の要因として、日本の政策金利が低すぎること、高市政権が利上げに難色を示していること、リフレ的な積極財政政策を挙げており、植田日銀総裁には利上げを要請し続け、片山財務相にはリフレ政策からの脱却を要請している。
 本日も、ベッセント米財務長官の発言「私は市場が持っていない情報を持っている」への疑心暗鬼から下値を探る展開が予想される。


(山下)
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