東京為替見通し=ドル円、要人発言に注意しつつ方向感模索か
9日のニューヨーク外国為替市場で、ドル円は小幅に続落。米財務省が発表した長期米国債の買い戻し規模(最大60億ドル)が市場予想に届かず、米10年債利回りが4.85%台まで上昇すると、ドル円も153.80円付近まで買われる場面が見られた。しかし、アジア時間に伝わったベッセント米財務長官による円安けん制発言が重しとなり、上値を試す動きは限られた。ユーロドルは明日の欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利上げ期待から一時1.1654ドルまで上昇するも、その後は米長期金利の上昇が重しとなり1.1620ドルまで下押すなど、神経質な値動きとなった。
本日の東京市場のドル円は、昨日のベッセント米財務長官の円安けん制発言や米国債買い戻し規模による影響を見極めつつ、方向感を模索する展開が予想される。
昨日、ベッセント米財務長官は「円相場に介入する場合、私には明確な見通しがある」「円相場について私に反して賭けてみろ、私には情報がある」などと強い口調で円安をけん制したが、下押しは152.95円までと、前日に付けた152.89円を前に下げ渋った。また、NY時間に米財務省が発表した米国債の買い戻し(バイバック)は60億ドルと、先月19日の40億ドルから増額されたものの市場予想の100億ドル近くには届かず、直後の市場は米債売り(長期金利は上昇)で反応した。もっとも、上伸は153.80円付近までと、前日高値154.42円には届かなかった。
これだけの材料が出たにもかかわらず8日レンジを上下どちらにもブレイクできなかったことで、本日は新たな材料を待ちつつ、方向感を模索する動きが予想される。
本日は、日銀の増審議委員の講演が予定されている。同氏は市場ではタカ派と捉えられている。最近は主だった発言が伝わってないものの、少し前の5月に「できる限り早い段階での利上げが望ましい」と発言していた。もし、利上げ加速観測を高めるような発言が伝われば、円買い材料視されやすいと見る。反面、発言を受けて利上げ加速観測が後退するようだと、一転して円が売られることもあり得る。発言内容に注目したい。
なお、NY時間には8月米卸売物価指数(PPI)の発表が予定されており、特段材料がなければ結果を見極めたいとして様子見ムードが漂うことも想定される。そのほか、昨日のベッセント米財務長官を始め、日米の金融当局者の発言には引き続き警戒が必要だろう。
現時点ではあまり材料視されていないが、不透明な中東情勢を反映してWTI原油先物価格が上昇を続けている点には注意したい。昨日は96ドル台後半に上昇して約3カ月ぶり高値を付けた。原油価格の上昇は日本のみならず米国にとってもインフレ要因である。米長期金利が一段と上昇してドル買いが強まるシナリオへの備えはしておきたい。
(川畑)
本日の東京市場のドル円は、昨日のベッセント米財務長官の円安けん制発言や米国債買い戻し規模による影響を見極めつつ、方向感を模索する展開が予想される。
昨日、ベッセント米財務長官は「円相場に介入する場合、私には明確な見通しがある」「円相場について私に反して賭けてみろ、私には情報がある」などと強い口調で円安をけん制したが、下押しは152.95円までと、前日に付けた152.89円を前に下げ渋った。また、NY時間に米財務省が発表した米国債の買い戻し(バイバック)は60億ドルと、先月19日の40億ドルから増額されたものの市場予想の100億ドル近くには届かず、直後の市場は米債売り(長期金利は上昇)で反応した。もっとも、上伸は153.80円付近までと、前日高値154.42円には届かなかった。
これだけの材料が出たにもかかわらず8日レンジを上下どちらにもブレイクできなかったことで、本日は新たな材料を待ちつつ、方向感を模索する動きが予想される。
本日は、日銀の増審議委員の講演が予定されている。同氏は市場ではタカ派と捉えられている。最近は主だった発言が伝わってないものの、少し前の5月に「できる限り早い段階での利上げが望ましい」と発言していた。もし、利上げ加速観測を高めるような発言が伝われば、円買い材料視されやすいと見る。反面、発言を受けて利上げ加速観測が後退するようだと、一転して円が売られることもあり得る。発言内容に注目したい。
なお、NY時間には8月米卸売物価指数(PPI)の発表が予定されており、特段材料がなければ結果を見極めたいとして様子見ムードが漂うことも想定される。そのほか、昨日のベッセント米財務長官を始め、日米の金融当局者の発言には引き続き警戒が必要だろう。
現時点ではあまり材料視されていないが、不透明な中東情勢を反映してWTI原油先物価格が上昇を続けている点には注意したい。昨日は96ドル台後半に上昇して約3カ月ぶり高値を付けた。原油価格の上昇は日本のみならず米国にとってもインフレ要因である。米長期金利が一段と上昇してドル買いが強まるシナリオへの備えはしておきたい。
(川畑)
