ロンドン為替見通し=ポンド、月次GDPなど英指標に注目 原油高に伴うインフレにも警戒

 本日のロンドン為替市場でポンドは、序盤に発表される英7月の月次国内総生産(GDP)や鉱工業生産などの経済指標を確認しつつ、原油高によるインフレ圧力を見極めることになりそうだ。

 序盤に発表される7月の英経済指標は、GDPは前月比横ばいと前回+0.3%からの伸び鈍化予想となっており、予想を下回ると3カ月ぶりのマイナスとなる。また、鉱工業生産の市場予想は前月比-0.2%/前年比+0.2%と、前月比は前回と同じマイナス幅だが、前年比は前回-0.2%からの上昇が見込まれる。一方、製造業生産指数は前月比+0.2%と前回-0.5%からの改善予想となるなど、強弱入り混じる予想となっている。GDPや生産関連指標が予想を上回れば、景気の底堅さを背景に直後の市場はポンド買いで反応する可能性もある。結果に注目したい。

 さらに相場全体の環境として見逃せないのが、原油高を背景としたインフレ再燃リスクだ。エネルギー価格の上昇は世界的に金利上昇圧力を与えており、英国においても昨日の10年債利回りが5.39%に上昇して2007年7月以来の高水準となるなど、インフレ収束への道のりが容易ではないことを印象付けている。

 エネルギー価格の上昇によるインフレ懸念は英国だけでなく、米国でも強く意識されている。昨日は米10年債利回りが2023年10月以来の高水準となる4.96%台に上昇し、5%の大台が目前となっている。昨日は米長期金利の上昇が対ポンドではドル買い材料として作用したが、もしインフレ懸念ではなく米財政懸念での金利上昇となると、逆にドル売り材料に変化することもあり得る。米長期金利上昇の理由に注意を払いたい。

 もっとも、指標発表後にポンドが動いたとしても、ポンドを動かす材料としては来週17日の英中銀(BOE)金融政策委員会(MPC)の直前、15日の8月英雇用統計や16日の8月英消費者物価指数(CPI)に集まっている点を踏まえると、直後の反応が収まると、次第に市場の関心は本日NY序盤の8月米CPIに向かうかもしれない。


想定レンジ上限
・ポンドドル、9日高値1.3568ドル

想定レンジ下限
・ポンドドル、200日移動平均線1.3453ドル


(川畑)
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