東京為替見通し=ドル円、介入警戒後も底堅さ意識 米追加利上げ期待を支えに

 25日のニューヨーク外国為替市場で、ドル円は、東京時間に伝えられた、日米首脳会談での「トランプ米大統領から円安への懸念が示された」などの発言を受けて円買いの流れが優勢となり、一時156.94円まで下落。156円台では押し目買いが出たほか、米長期金利の指標とされる米10年債利回りが一時5.2254%前後と2007年6月以来の高水準を付けたこともあり下げ渋ったが、戻りは限定的であった。ユーロドルは1.1386ドル付近まで下押ししたものの、米長期金利が低下に転じると一転買い戻しが優勢になり、1.1411ドルと日通し高値を付けた。

 本日の東京市場のドル円は、前週末の円買いの影響を見極めつつ、ドル買い・円売りの流れに戻るか見極めることになるだろう。

 前週24日に片山財務相が「(日米首脳会談で)トランプ米大統領から円安への懸念が示された」と発言したことで円買いが優勢となった。8日にベッセント米財務長官が「今や私が胴元だ」と発言したこともあり、日米協調での介入が警戒されると、この日は高値から約2円の下落となった。本日も引き続き、関係者の発言に注意したい。

 もっとも、足もとでの日米の金融政策の方向性という点では、ドル高・円安に傾きやすい状況は継続している。今月の日米の金融政策を通過し、米連邦準備理事会(FRB)が年内の追加利上げ姿勢を示した一方で日銀はタカ派になり切れなかった。直近のFRB高官発言を見ると、追加利上げに前向きな発言が相次いでいることも、ドル買いや米長期金利の上昇を後押ししている。

 前週末のドル円も大幅に下落したとはいえ157円割れの水準では底堅く推移した点を踏まえると、市場が再び日米の金融政策の温度差に着目するようならば、ドル円は買い直されることも考えられる。米10年債の動向にも注目したい。

 米長期金利の上昇については、中東の地政学的リスクにより原油価格が上昇し、米国内でのインフレ圧力になるとの見方もまた、上昇の一因となっている。原油相場について、足もとで米イラン和平協議の進展期待から下落していたものの、26日にトランプ米大統領は「ホルムズ海峡開放と中東での戦闘終結に向けたイランの提案を拒否」しており、原油価格が再び上昇する場面では米長期金利がさらに上昇し、ドル買い圧力が強まるシナリオにも備えておきたい。

 そのほか、本日は半期末のスポット応当日であることから、仲値公示に向けて実需主導で神経質な値動きとなる恐れがある点には留意が必要だ。


(川畑)
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