NY為替見通し=ドル円、FRB高官発言に注目 年内FOMCの利上げ観測を見極め

 本日のNY為替市場のドル円は、FRB高官の講演を手掛かりに年内の追加利上げ観測を探る展開が予想される。ただ、日米当局による円安けん制への警戒感は根強く、ドル円は上値を追いにくい地合いが続きそうだ。

 CMEの「フェドウォッチ」によると、年内の利上げ確率は10月FOMCで68%程度(4.00-4.25%)、12月FOMCで55%程度(4.25-4.50%)だ。米長期金利も高止まりしており、ドルは引き続き下支えされている。そうしたなか、本日はボウマンFRB副議長、クックFRB理事、バーキン米リッチモンド連銀総裁らが講演予定。市場が年内の追加利上げを一定程度織り込むなか、金融政策やインフレ見通しに関する発言が焦点となる。

 一方、ドル円の上値を抑える要因として、日米当局による円安けん制姿勢が挙げられる。先週の日米首脳会談や日米財務相会談では円安への懸念が示されており、日米両当局が過度なドル高・円安を容認していない姿勢が改めて確認された。実際、ドル円が158-159円台で推移していた局面では、日米双方から円安をけん制する発言が相次いだ。市場では、7月31日にドル円が160円台で実施された日米協調円買い介入を踏まえ、160円近辺が事実上の防衛ラインとの見方が強まっている。

 こうしたなか、ロンドン市場では三村財務官の「円安や円の過小評価を問題とする日米の認識は非常にクリア」との認識が伝わり、ドル円は一時156円台まで下押しした。当局者発言が引き続き相場の変動要因となっているだけに、関連ヘッドラインには注意が必要だろう。

 また、投機筋の動向からも円買い地合いは完全には後退していないことがうかがえる。9月22日時点のIMM通貨先物における非商業部門の円ネットロングは7万2000枚弱と、15日時点の約12万枚から縮小。また、円ロング総数も19万2000枚超と前週の23万5000枚弱から減少している。

 もっとも、ポジション調整は進んでいるものの、投機筋は円買いスタンスを大きく崩してはいない。背景の一つとして、市場ではベッセント財務長官が円安是正に前向きとの見方が意識されているようだ。同長官のスタンスが円買いポジション維持を支える材料になっている可能性がある。

 総じて、本日のドル円はFRB高官発言や米金利動向が下支え要因となる一方、日米当局による円安けん制への警戒感が上値を抑える構図となりそうだ。ドル買い材料と円買い材料が交錯するなか、当局者発言への反応を見極める展開となるだろう。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、158.47円(200日移動平均線)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、155.34円(9/17安値)



(山下)
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