ロンドン為替見通し=ユーロドル、米長期金利の上昇が重しも独CPIにも注目

 本日のユーロドルはドル高圧力が強く、上値の重い展開が続きそうだ。ユーロドルは29日に一時1.1312ドルまで下落し、2025年5月以来の安値を更新した。米10年債利回りが2007年以来の高水準まで上昇するなか、米国の追加利上げ観測が強まり、ドル買いが優勢となっている。市場では10月FOMCでの25bp利上げ確率が5割超まで上昇しており、米金利の上昇がユーロドルの重しとなっている。

 欧州側では、エネルギー価格の上昇と政治リスクがユーロの圧迫材料となっている。中東情勢を背景に原油・天然ガス価格が上昇し、欧州ではインフレ再加速への警戒が強まっている。ドイツでは財政改革を巡る政治的な不透明感、フランスでは財政問題を背景とした政局不安が続いており、ユーロ圏の国債利回り格差拡大もユーロの重しとなっている。

 もっとも、欧州のインフレ上昇はユーロの下支え要因にもなり得る。本日はドイツ9月消費者物価指数(CPI)速報値が発表される予定で、前月比・前年比でいずれも8月から伸びの加速が予想されており、予想通りならインフレ圧力の強まりが確認されることになる。週末の10月2日にユーロ圏9月消費者物価指数(HCPI)速報値の発表を控え、本日のドイツCPIの結果が注目されそうだ。

 ECBは9月理事会で政策金利を0.25%引き上げた。インフレ再加速が続けば、10月にも追加利上げを実施するとの観測が強まり、ユーロの買い戻しにつながる可能性がある。MUFGはユーロ圏9月インフレ率が3.7%まで上昇し、ECBが10月にも追加利上げに動くとの見方を示している。よって、本日のドイツCPIが予想を上回る場合には、ドル高が進むなかでもユーロドルの下値を支える材料となろう。

 一方、米国では本日、8月PCE価格指数とコアPCE価格指数、9月ADP雇用統計が発表される予定だ。インフレが予想を上回り、雇用も底堅さを示せば、FRBの追加利上げ観測が一段と強まる。米長期金利の上昇に伴い、ドル買い圧力が強まる可能性がある。逆に弱い米指標となれば、急速に進んだドル高の調整が入り、ユーロドルが反発する余地が出てくる。

 本日のユーロドルは、基本的には戻り売りが優勢となりやすいものの、1.13ドル台前半では売られ過ぎによる反発にも注意したい。月末・四半期末のフローも加わるため、欧米の物価・雇用指標を受けた米独金利差の変化が、本日の方向を左右する重要なポイントとなりそうだ。

・想定レンジ上限
ユーロドルは日足一目均衡表・転換線1.1404ドル。 

・想定レンジ下限
ユーロドルは節目の1.1300ドルや1.1281ドル(ピボット・サポート2)。

(金)
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