NY為替見通し=米経済指標次第で米トリプル安懸念も、ハイテク株の動向にも注視

 本日のNY為替市場は、日本時間21時半に集中する米重要指標の動向が展開を大きく左右しそうだ。前日の米消費者物価指数(CPI)発表後に相場が動意づいた流れを引き継ぐなか、足元ではハイテク株を中心とした世界的な株安圧力が暗雲を投げかけている。東京市場では東京エレクトロンやアドバンテストが急落し、韓国市場でもSKハイニックスやサムスン電子が大きく売り込まれるなど、半導体・ハイテク関連株への売りがアジア市場を席巻した。今夜の米株式市場、とりわけ主要ハイテク株の足取りが為替市場の心理に与える影響は無視できない。

 指標面では9月の米卸売物価指数(PPI)や小売売上高に加え、10月のニューヨーク・フィラデルフィア両連銀による製造業景気指数、前週分の新規失業保険申請件数などが一斉に公表される。多岐にわたる指標が同時に発表されるため初期の反応は交錯しやすいものの、最優先で確認すべきはインフレ指標であるPPIだ。同指標は前月比では総合・コアともに前月からの上伸が見込まれる一方、前年比では総合が横ばい、コアが低下と予想されており、解釈の分かれやすい内容となっている。市場が大きく反応するのは、前日同様にインフレの加速が意識された場合だろう。予想を上振れてインフレ加速が確認されれば、米長期金利の上昇を伴うドル買いと、米ハイテク株の荒い値動きに直結する公算が大きい。

 もっとも、強い指標を受けて米長期金利が上昇し、米株が一段安となる局面には警戒を要する。金利差着目のドル買いが優勢となる一方で、株式と債券が同時に売り込まれる展開となれば、中間選挙を控えるトランプ米政権にとって最も回避したい「米トリプル安(株安・債券安・ドル安)」のリスクすら浮上しかねない。指標の結果そのものに加え、米金利と米株の連動性を慎重に見極める神経質な地合いが続きそうだ。 

・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、昨日高値158.95円から9月24日高値159.04円が抵抗帯。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、これまでの日通し安値157.58円から8日安値157.52円が支持帯。その下は日足一目均衡表・雲下限156.64円。

(松井)
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